片山さつき財務相は9月8日の閣議後記者会見で、2027年度から2年間、飲食料品の消費税率を1%引き下げる方針を巡り、赤字国債に頼らず財源を確保する考えを示した。税収動向を精査するほか、租税特別措置や補助金の見直し、税外収入の確保などを進める。
消費税率の引き下げと所得連動給付などに必要な財源は年間約5兆円に上る。政府は、歳出を徹底的に見直す「日本版DOGE」の取り組みに加え、税収動向の精査や税外収入の確保などを通じ、財源確保を進める方針である。
飲食料品の税率を2年間引き下げ
政府は2027年度から2年間、飲食料品にかかる消費税率を1%引き下げる。将来的に導入を予定する所得連動型給付が本格的に始まるまでのつなぎ措置と位置付けている。
所得連動給付などを含めた財源規模は年間約5兆円となっており、片山氏は財源について、特例的な赤字国債の発行に頼らない方針を示した。
財源確保では、税収動向を精査するとともに、租税特別措置や補助金を見直す。既存の枠組みにとどまらず、税外収入の確保も進める。
片山大臣は、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げる中で可能な財政規模を精査し、市場の信認確保に配慮しながら、通年の国債発行額を具体化していく考えを強調した。
「日本版DOGE」租特の廃止対象は3件
歳出の徹底した見直しを進める「日本版DOGE」を巡っては、その第一段階として各省庁による自己点検が行われた。
しかし、租税特別措置のうち廃止対象として示されたのは3件にとどまった。廃止や縮小が提案された施策についても、減収額が小さいものや、利用実績がないものが中心だった。
片山氏は、各省庁による自己点検の結果をそのまま認めることはないとの考えを示した。
財務省が本格査定へ
今後は財務省が中心となり、第2段階となる査定を進める。税制改正の過程を通じて各施策の優先順位を改めて精査し、重点化を図る方針である。
補助金や租税特別措置についてもゼロベースで見直し、税外収入と合わせて消費税率引き下げなどに必要な財源の確保を目指す。
年間約5兆円の財源を赤字国債に頼らず確保できるかが、今後の予算編成における焦点となる。
補正予算への依存見直し
片山氏は、予算編成のあり方についても見直す考えを示している。
近年は物価高対策などとして毎年約3兆円規模の補正予算を積み増す財政運営が続いてきた。消費税率の引き下げと所得連動給付を一体的に当初予算へ組み込み、数年単位で国債発行額をコントロールする手法が示されている。
補正予算については、真に緊急性の高い施策に限定し、当初予算を中心とした財政運営への転換を図る。
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