料理を届ける配達員が、実は「街を見回る監視役」でもある。中国では、そんな仕組みづくりが進んでいる。
中国共産党は23日、フードデリバリー配達員や配車サービスの運転手など、会社や組織に縛られない働き手への管理を強める方針を打ち出した。党組織を職場に設け、政治活動を広げるほか、一部地域では配達中に街の異変を見つけると、写真や位置情報を行政へ送る仕組みも導入されている。
中国では、こうした新しい働き方をする人が約8400万人に上る。毎日、住宅街や商店街を回り、多くの人と接するため、当局は「管理が及びにくい一方で、大きな影響力を持つ集団」とみている。
専門家は、共産党が最も警戒しているのは、賃下げや待遇への不満が広がり、配達員などがSNSを通じて一斉に集まり、抗議活動へ発展することだと指摘する。そのため、問題が大きくなる前に情報を集め、人の動きを把握しようとしているという。
すでに吉林省の一部では、112人の配達員が「流動哨兵」に指定され、配達の途中で道路や地域の異変を見つけると、写真や位置情報を送る役割を担っている。中国メディアは彼らを「移動する監視カメラ」と紹介している。
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