トランプ米大統領は、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が5月15日の任期満了後にFRBから去らない場合、「解任せざるを得ない」と述べた。
パウエル氏の任期は5月15日に終了する見通し。トランプ氏はすでに、元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏を後任に指名している。
これに対しパウエル氏は、後任が正式に承認されるまでは議長職を継続する意向を示している。トランプ氏はこれまで、FRBが利下げに応じないことを理由にパウエル氏を繰り返し批判し、「非常に悪いFRB議長だ」と批判してきた。
トランプ氏は14日、FOXビジネスのインタビューに応じ、ウォーシュ氏が来週の上院公聴会で承認されることを期待していると述べた。また、ウォーシュ氏が就任すれば金利は低下すると改めて訴えた。このインタビューは15日に放映。
上院銀行委員会は21日に、ウォーシュ氏の指名承認公聴会を予定している。
パウエル氏が任期満了後に退任しない場合の対応について問われると、トランプ氏は「その場合、私は彼を解任しなければならない」と答えた。
さらに、「彼が期限通りに退任しないのであれば…私はこれまで彼を解任していない。(本当は)何度も解任したいと思ったが、争いを避けたかった。静かにしておきたかった」と付け加えた。
もっともパウエル氏は、議長の任期は5月15日に終了するも、理事として2年の任期が残っている。慣例として、FRB議長は交代後にFRBを去ってきたが、パウエル氏は自身の今後について明言を避けている。
一方で、パウエル氏の退任問題は、FRB本部改修工事をめぐる調査の影響で複雑化している。ワシントンD.C.連邦検察は、当該プロジェクトに関する情報提出を求めてパウエル氏に召喚状を発するようと試みたが、裁判所により却下された。検察側は、この判断を不服として上訴する方針を示している。
また、ウォーシュ氏の上院本会議での承認見通しも不透明となっている。上院銀行委員会のメンバーで、共和党のトム・ティリス議員は、パウエル氏をめぐる連邦刑事調査が終了するまで、ウォーシュ氏の指名承認を支持しない考えを示した。
ティリス氏は14日、報道陣に対し「調査がまだ終わっていない以上、現時点ではウォーシュ氏を支持するつもりはない」と述べた。
トランプ氏は、FRB本部改修工事に関する調査を継続すべきだと強調。「彼らの行為のすべてが腐敗に関係している可能性があるが、より根本的な問題は無能さだ。我々はその無能さを明らかにしなければならない」と語った。
さらに2025年には、トランプ氏が住宅ローン規制違反の疑いを理由にリサ・クック理事の解任を試みたが、現時点では成功していない。この件は米連邦最高裁判所に持ち込まれ、判断待ちとなっている。
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