「中国の良心」高智晟氏 消息不明8年 アムネスティが釈放要求

2026/04/06
更新: 2026/04/06

「中国の良心」と称される著名な人権派弁護士・高智晟氏が失踪してから、すでに8年以上が経過した。4月4日、南カリフォルニアのリバティ・スカルプチャー・パークで同氏の大型像の除幕式が行われ、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル米国支部(AIUSA)が出席し、声明を発表した。同団体は「中国当局は高智晟氏を直ちに無条件で釈放すべきだ」と強く求めた。以下は声明の要旨。

声明によると、高智晟氏は中国で最も尊敬される人権弁護士の一人であり、2001年には公益案件における無償の法的支援が評価され、中国司法部から「全国優秀弁護士」の一人に選ばれた。しかし、人権活動家の弁護や政治的に敏感な案件を担当したことから、違法な自宅軟禁や拘束、拷問、さらには強制失踪といった迫害を受けた。2000年代初頭の拘束時には、アムネスティから「良心の囚人」に認定されている。

また、同氏は2017年に突如消息を絶ち、その後は外部と完全に遮断された状態で秘密裏に拘束されているとみられる。中国当局は家族や弁護士に対し、所在や健康状態、拘束理由などの情報を一切明らかにしていない。こうした事例は、異議を唱える人々への弾圧を広く行っている実態を示すものだとしている。

声明はさらに、高智晟氏が言論の自由を行使したことのみを理由に拘束されていると指摘し、「即時かつ無条件の釈放」を要求。同時に、当局に対し所在の公表や家族・弁護士との自由な接触、必要な医療の提供を求めた。

「世界でもっとも勇敢な弁護士の一人」

陝西省出身のキリスト教徒である高智晟氏は、貧しい環境の中で育ち、中国軍での軍役を経たあと、独学で法律を学び弁護士資格を得た。

かつて中国司法部(省)や官製メディアから「全国十大優秀弁護士」に選ばれたこともある高氏は、長年にわたり弱者の権利擁護に尽力してきた。庶民による地方政府に対する権利擁護訴訟を多く取り扱ってきた。

法輪功学習者や中国家庭教会に対する人権侵害など、多くの弁護士が当局の弾圧を恐れ尻込みする案件の弁護を、高氏は請け負ったきた。(その後、高氏の弁護士資格は剥奪されている)

過去3度にわたり、中国の指導者に「法輪功への弾圧をやめるよう求める公開書簡」を送付したため、2006年「国家政権転覆扇動罪」で懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受けた。刑務所での懲役のほかに、生命の危険にも及ぶ迫害を、高智晟氏は何度も受けている。

「中国の良心」と称されてきたが、それゆえに当局から最も厳しい迫害を受けて来た。

カナダ前アジア大平洋担当大臣デービッド・キルガー氏は、「高智晟氏は、世界でもっとも勇敢な弁護士である」と賞賛していた。高氏は、ノーベル平和賞に三度ノミネートされている。

陳德怡