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社会問題 「大口チャージは慎重に」の警告現実に

スイカ1個約6千円? 中国各地で横行する悪質な「倒産前夜の恐慌商法」【動画あり】

2025/04/07
更新: 2025/04/07

中国経済の悪化が深刻さを増し、各地で実店舗の急な倒産が相次いでいる。北京当局でさえ「大口チャージは慎重に」と警鐘を鳴らす状況となった。

こうした中、閉店が噂される店による悪質な「倒産前夜の恐慌商法」が横行し、「恐慌商法」とは、「ある店は近々つぶれる」という噂が流れ、そこで、

「潰れちゃったらチャージしたお金がパーになってしまうのではないか」

「買えるうちに少しでも買って残高を消費しないと」

という利用者の「パニック」を逆手に取り、高値の商品を売りつけるやり方である。

例えば3月末、江蘇省南通市のスーパーチェーン「蘇洪」が「閉店間近」という噂が広まった。

店側は、「いつ閉店するのか」「すでにチャージした買い物カードが払い戻し可能かどうか」といった最も肝心な問題には口を閉ざしている。

「閉店」のうわさがささやかれるなかで、訳が分からないまま、とにかく不安に駆られた利用者たちは、閉店する前に残高を使い切ろうと店に殺到した。

しかし、そこで目にするのは常軌を逸した高価格商品の数々だった。

 

(店内の様子、江蘇省南通市のスーパーチェーン「蘇洪」)

 

通常であれば、数百円のスイカが1個300元(約6千円)で売られていたのだ。とくべつ高級というわけでもない、「ただの」スイカだ。加えて、通常であれば千円もしないミニトマトが約3千円で販売されていた。

バカ高いだけではない、品数も極端に少なく、それでも「チャージしたお金がパーになるよりかはマシ」と利用客たちは不本意な買い物をさせられたのだ。

同様の現象は、山東省青島市の有名ベーカリーチェーン「皇家美孚」でも発生した。こちらでも閉店のうわさと共に、高値での販売が始まった。当然ながら、こちらにも利用客が殺到した。

こうした倒産の波は、地方都市の中小企業から全国に拡大しつつある。市民は一層買い物カードへの大口チャージや前払い契約への警戒を強めている。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!