アメリカのトランプ次期大統領はデービッド・パデュー前上院議員を新たなアメリカ駐中国大使に任命した。パデュー氏は豊富な国際ビジネス経験と米中関係の専門知識を持ち、この重要な時期の外交政策に影響を与えると期待している。
トランプ次期大統領は12月5日、自らのソーシャルメディアプラットフォームTruth Socialを通じて、パデュー氏がその夜に彼の指名を受け入れたと発表した。
トランプ氏は、「フォーチュン500企業のCEOとして40年間の国際ビジネス経験を持つパデューは、中国との関係構築において貢献する貴重な専門知識を提供する」と述べた。また、パデュー氏のキャリアの大部分がアジアと中国での業務に関連していることを指摘した。
「彼は私の戦略を実行し、地域の平和を維持し、中国の指導者たちとの生産的な関係を築く手助けをするだろう」とトランプ氏は述べた。
パデュー氏は声明を発表し、「トランプ大統領から次期アメリカ駐中国大使に指名されたことを大変光栄に思う。アジアで2度の生活経験があり、この職務の重要性を深く理解している。トランプ次期大統領の戦略を実施し、中国におけるアメリカの利益を守ることを楽しみにしている」と述べた。
上院議員として、パデュー氏は台湾とアメリカの安全保障協力に注目し、2018年に台湾を訪問し、当時の蔡英文総統と会談し、台湾への支持を表明した。彼は中国共産党(中共)に対して強硬な立場を支持し、議会在任中には中共の御用メディアから「長期的な反中議員」と呼ばれたことがある。
パデュー氏は、アメリカは新冷戦と軍拡競争を避けるために中共との接触を維持すべきだが、1980年代~90年代のアメリカとは異なる方法で北京と関わるべきだと述べた。彼は、過去の中国との関与や、また中国を豊かにし、民主化を期待するという考えが「非常に単純」で「非常に傲慢」であると考えている。
また、パデュー氏は中共の多くの行動に懸念を示し、強制的な技術移転、知的財産権の盗用、「一帯一路」戦略における略奪的行為、社会信用システムを通じた国民管理、新疆での少数民族監視などに言及した。
この人事案発表後、米国駐中国大使のニコラス・バーンズ氏はソーシャルメディアで「前上院議員のデービッド・パデューが次期米国駐中国大使に指名されたことをお祝いする。彼とお会いできるのを楽しみにしており、この重要な職務での成功を心から願っている」と述べた。
トランプ氏は2025年1月20日に正式に就任予定で、中共がフェンタニルの密売防止のためのさらなる措置を講じない限り、すべての中国からの輸入品に10%の追加関税を課すと述べた。選挙期間中、トランプ氏は中国製品に60%以上の関税を課すとも言っていた。
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