「ハロウィンは西側の宗教活動だから大学内では関連するすべてのイベントは禁止、校内でコスプレすれば処分を行う」このように通知を出したのは魯迅美術学院(遼寧省)だ。
上海にある大学もハロウィン前から「ハロウィン期間中は変わった服装を着たり、コスプレをしてキャンパス内外を歩き回ってはいけない」とする通達を出していた。
なかには「午後10時〜午前6:00の間に宿舎へ戻らない者は処罰する。31日(ハロウィン当日)の夜7時以降は外出禁止」と事前に通知した学校も。
ハロウィン期間中の「仮装禁止令」や「イベント制限」は上海に限らず、いまや全国に広がっており、各地で関連イベントが急遽中止になり、チケットの払い戻しが行われている。
締め付ければ締め付けるほど、若者は反抗する
現代中国の若い世代は巨大な社会的圧力と心理的負担に直面している。精神病院患者風の衣服を着て狂ったふりをしてストレス解消する「瘋遊ブーム」が巻き起こったように、彼らは感情を発散して、自己表現をする方法を切実に必要としているのだ。
若者にとって、ハロウィンはお祭り騒ぎもできて、一時的に現実逃避できる数少ないチャンスでもあり、そこには本来政治的なものはない。
しかしこうした政府の過剰反応が若者の反逆心を刺激し、本来平和的なイベントが、こうした若者の潜在的な抗議と対立の場に変わってしまった。
「白紙運動(革命)の再来」を警戒してハロウィンを取り締まる政府に対して、若者たちは屈強な反抗精神を示しており、警察とコスプレ市民が対峙する場面を捉えた動画のコメント欄には当局の権力乱用に対する非難と皮肉で埋め尽くされている。
(警察に逮捕されるコスプレ市民、2024上海ハロウィン)
(警察に逮捕されるコスプレ市民、2024浙江省杭州ハロウィン)
関連記事
【動画あり】中国の若者の間で「瘋遊」がブーム(こちらをクリック)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。