中国では警察とマフィアが一体化して利益を独占する特異現象を「警匪一家」という。
「腐敗」がどこまでも蔓延する現代の中国では、「警匪一家」の状態がはこびっていることは、過去に起きた数えきれない「冤罪」や「迷宮入り事件」の警察側の不審な動きからもうかがえる。
最近、中国黒竜江省ハルビン市公安局の于濤・元副局長が「マフィアのボス」だったと、現地公安局も認めている。
黒竜江省鶏西市公安局は14日、于濤とその妻・姉らを含む11人に関する懸賞金通告を公表した。「わが市の公安局は3人が率いる違法な犯罪集団を取り締まった。この人たちの犯罪証拠などの情報をお寄せください、10万元(約214万円)の賞金を用意しています」
中国メディアによると、于濤の姉・于波はハルビン市で高利貸しと不動産業者、その妻の張緒霞は現地で酒レストランのほか、貿易業、不動産業などを営んできた。
マフィア組織の主要メンバーでもあった于濤の妻は、于濤が逮捕される前に国外に逃亡しており、彼女はかつてハルビン市の人民代表大会の代表を務め、いまもハルビン市の「婦女児童基金会」の役員を務めている。
暴力団ボスにして、公安ナンバー2の于濤のほうは、ハルビン市の公安システムで40年以上働き、過去に「全国優秀警察官」など多くの勲章を受けている。
于濤は在任中、中国共産党による法輪功学習者への迫害に積極的に関与したとして、米ニューヨークに拠点をおくNGO団体「追査国際(WOIPFG)」によって追跡されブラックリストに入っている。
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