「今は収入がないから、コーヒー1杯だって無駄にはできない……」
中国経済が悪化の一途をたどるなか、いまやスターバックスカフェに代わって、無料で利用できる公共図書館を失業者が「避難所」として利用するケースが増えている。
北京や上海、広東省など多くの都市で、公共図書館が毎日のように「満員」、なかには開館前から長蛇の列ができている。
広東省深セン市にある「深セン図書館」での平日の混雑ぶりを捉えた動画が物議を醸している。
館内にいる人の多くは「失業者」であるという。しかも、家にいると家族に心配かけてしまうため、仕事に行くふりをして図書館に来ているのだ。
なかには持参してきたパソコンで履歴書を書いたり、動画やゲームを楽しむ人も少なくない。
深セン市の公式データによると、今年第1四半期に4万人以上が新たに失業者として登録され、過去最高を記録した。
エアコン、白湯、コンセントなどが無料で提供され、お金をかけずに快適に過ごせる図書館、しかし、そこは「一時避難」することはできても、食べ物はない。
(失業者であふれる広東省深セン市の図書館)
(失業者であふれる広東省広州市の図書館)
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