中国失業率が深刻 若者は親に依存

2024/06/14
更新: 2024/06/14

近年の中国経済の停滞で、全国で閉店や失業者が増加している。多くの若者は仕事を見つけることができず、実家に戻り、親の支援に頼って生計を立てている。

経済的に発展している広東省や江蘇省でさえ、外国企業の撤退や輸出の注文減少の影響で、企業や工場が次々と閉鎖され、失業者が増え続けている。

広東省に住むある退職者は、自分の子供が経営していた店が閉店し、仕方なく実家で親の援助を受けて生活している状況を新唐人テレビに語った。

「私の子供の店も閉店し、商売を続けることができなかった。経済が苦しいので、どうすることもできない。私たちは、引退しているが、子供たちは親に頼るしかなくなった」

彼はまた、子供がローンを背負っていないことを、幸運だと感じている。もし住宅ローンがあったら、状況はもっと悪化していただろう。

江蘇省では、外資や台湾企業の撤退が続き、多くの若者は仕事を見つけることができず、親の支援を受けざるを得ない状況に追い込まれている。

江蘇省のある退職者は、多くの家庭で、子供が親に頼って生活しているケースがあると指摘し、自身の子供も職を失い収入がない状況だと語った。

「若者はタンピン(寝そべり族)で、高齢者も同様だ。現在の状況には希望が持てない。台湾の経営者が多く住む蘇州、常州、無錫などの地域では、彼らは次々と去って行っている。大学を出ても、待っているのは失業のみ。結局は諦めて実家に戻り、親に頼るしかなくなっている」

湖北省武漢市の黄さんは、友人の息子が以前、武漢の韓国サムスン工場で働いており、月収は1万5千元だったと話している。サムスンが工場を閉鎖した後、彼は1〜2年間職を見つけられず家にいた。現在は働いているものの、以前のような給料はもらえていない。

黄さんはまた、武漢の若者の中には親の援助を受けて家で暮らしている人が多いと言う。

ある女性は「知り合いの中には、家で何もせずにいる息子が2人いる家庭がある。その家庭の親は月に4千元以上の退職金をもらっているが、息子たちは外で働かず、ただ食事をしており、ほとんどお金は残らない」と説明している。

貴州省の六盤水市に住む王さんは、現在の実体経済は赤字を続けており、若者たちが就職するのは困難であると、新唐人テレビに話した。彼の知人の中には、子供や孫が親に経済的に依存して生計を立てている家庭があり、生活は苦しいという状況だ。
 

王さんは「大学を卒業してもなかなか良い仕事が見つからず、結婚していて家のローンも返済する必要があるため、親の支援に頼っている。その結果、親は私たち家族の世話もしなければならない状況にある」と述べている。