中国で増える暴利を貪る学校 生徒に相場の3倍のスニーカーを売りつける 保護者は反発=中国

2024/06/10
更新: 2024/06/10

「安徽省淮北市にある小学校が600元(約1万3千円)もするスニーカーを生徒に買わせようとしている」というトピックスが5月9日、中国のネット検索大手・百度(バイドゥ)のトレンド入りした。

「生徒同士で張り合うのをなくすため、統一されたスニーカーを履いてもらう」というのが学校側の主張だった。もちろん購入代金は保護者が負担することになる。

同学校の保護者は同月7日、学校から配られた「600元のスニーカー購入に同意するかどうかを問う」と題されたアンケート用紙をSNSに投稿し、物議を醸した。

学校側の言動に対し、多くの保護者は反発し、ネット上でも批判が殺到している。

「張り合いをなくすためだと? 本当に張り合いをなくしたいなら安いスニーカーにすべきではないのか」

「それにしても600元は高すぎる! 世界のスポーツブランドとしてトップの地位を確立しているadidas(アディダス)の正規店でも200元あれば1足買えるんだ」

「そんなに金儲けがしたいのか!」

近年、中国の学校が学生やその保護者を「お金を引き出すための搾取の道具」として扱っているのではないかと疑わせるような「事件」は頻繁にSNSでトレンド入りしており、本来教育に専念すべき学校の「金儲け主義」に世論の批判が高まっている。

過去にも、教科書もノートも参考書も全て学校指定の店で買わなければならないのに、値段は市場価格よりも高かったり、学校内にある小売店の商品価格が高く設定され、なかには市場価格の5倍というとんでもない事例も報道され話題になった。

昨年12月、四川省にある大学「四川科技職業学院」のキャンパス内で営業する個人経営のスナック菓子店が開店2日目で、大学側によって閉鎖に追い込まれている。

その理由は、「学校のスーパーマーケットより安いから」だった。

「600元のスニーカー購入に同意するかどうかを問う」学校が生徒保護者に配ったアンケート用紙。(中国のSNSより)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!