トランプ氏の出馬資格剥奪に懐疑的、米連邦最高裁が口頭弁論

2024/02/09
更新: 2024/02/09

Andrew Chung John Kruzel Andrew Goudsward

[ワシントン 8日 ロイター] – 米連邦最高裁判所は8日、11月の大統領選に向けた西部コロラド州の共和党予備選にトランプ前大統領の出馬を認めないとした同州最高裁判断の是非を審理する口頭弁論を開いた。判事らは懐疑的な意見を述べ、判断を覆す用意があることを示唆した。

判事は9人で、このうちの保守派6人にはトランプ氏が大統領在任中に任命した3人が含まれる。

弁論では保守派だけでなくリベラル派の判事からも、大統領選全体に影響を与えかねない判断だとして懸念の声が相次いだ。

コロラド州最高裁は昨年12月、トランプ氏が2021年の連邦議会襲撃事件に関与したとし、反乱などに関わった者が公職に就くことを禁じる憲法の規定に抵触したと認定した。

トランプ氏はこの判断を不服として、連邦最高裁に上訴した。

コロラド州の共和党予備選は3月5日に実施される。

保守派のロバーツ長官は、コロラド州の判断を支持すれば、他の州も候補者の出馬資格剥奪に向け独自の法的措置を進めるだろうと指摘。ごく一部の州の判断が大統領選を左右するという恐ろしい結果を招くとことになるとした。

リベラル派のケーガン判事も、一つの州が大統領を決めることになりかねないと懸念を示した。

トランプ氏が任命した保守派のカバノー判事は、各州が候補者の出馬を阻止できる場合、有権者の権利をかなり奪うことになるとし、民主主義を損なう可能性を指摘した。

トランプ氏は「われわれの主張は非常に強かった。国と最高裁を信じている」と語った。

Reuters