[キャンプデービッド(米メリーランド州)18日 ロイター] – 日米韓3カ国の首脳は18日、米ワシントン近郊メリーランド州の山荘「キャンプデービッド」で会談し、防衛、経済関係の深化のほか、首脳会議を毎年定例化することなどで合意した。
バイデン米大統領、岸田文雄首相、韓国の尹錫悦大統領の会談の要点は以下の通り。
<中国の「危険で攻撃的」な行動を非難>
3カ国首脳は中国の南シナ海における行動を強く非難する共同声明を発表。「このほど見られている中国の南シナ海における違法な海洋領有権を主張する危険で攻撃的な行動について、インド太平洋海域における現状を一方的に変更しようとするいかなる試みにも強く反対する」とした。
<「キャンプデービッド原則」に基づく新たな同盟>
3カ国首脳は今回の会談を、国際法に従わず人権を尊重しない政権に対抗するための、自由な民主主義を掲げる新たな恒久的な同盟の始まりと定義。首脳、外相、その他の高官との定期的な会合のほか、バイデン大統領が「ホットライン」と呼ぶ新たな対話チャンネルの設置で合意した。
法の支配と国連憲章の尊重を強調する一連の共有原則を発表したほか、人権と気候変動に対し行動を起こすと確約した。
<ロシアの「残忍な」戦争とエネルギー問題>
国際秩序の根幹を揺るがすロシアの正当性のない残忍な侵略戦争に対し、ウクライナとともに立ち向かうと表明。ウクライナへの支援を継続すると同時に、ロシアに制裁を科し、ロシア産エネルギーへの依存を一段と低下させると確約した。
<防衛協力>
安全保障協力の強化に向けた「重要なステップ」で合意。危機の際に相互に協議することなどが含まれる。岸田首相は会談後、共同訓練を毎年実施する計画のほか、弾道ミサイル防衛に関する調整と統合の深化も含まれると明らかにした。
<供給網の「早期警戒」システム>
供給網を巡る「早期警戒システム」の設置で合意。世界的な供給網に起こりうる混乱について情報を共有し、経済的な抑圧に対抗し、克服するために備える。バイデン大統領は、バッテリーや重要鉱物などの不足について警告するものになると述べた。
<北朝鮮の脅威>
3カ国首脳は記者会見で、北朝鮮の核やその他の脅威について力強く語り、対抗するために協力すると表明。バイデン大統領は、ロシアのウクライナ侵攻を支援する北朝鮮による潜在的な兵器の提供にも対抗していくと述べた。
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