中国・山東省煙台市で15日、小中高の20校以上の現職教師がストライキを行い、突然の減俸に抗議した。警察当局は複数の抗議者を逮捕した模様。
中国メディアによると、煙台市はこのほど、同市経済技術開発区(以下は開発区)の教師の給料を引き下げ、さらに今まで支払われた給料を市政府に返還するよう命令した。
米中貿易戦や中共ウイルスの感染拡大でここ数年、中国経済が急激に悪化し、今年に入ってから、江蘇省や浙江省などの地方政府は相次いで公務員の給与を大幅にカットした。
煙台市開発区の教師らは15日SNS上で、生徒と保護者に対し声明を公表した。声明でストライキを行ったことを謝罪した。
声明によると、一部の教師は過去2年間、給料を支給されていないにもかかわらず、「今、さらに5~10万元(100~200万円)を返納しなければならない」。教師らの給料水準は「十数年前のレベルまで給料を下げられる」という。教師らはこの水準の給料では家族を養えず、住宅ローンの返済もできないと訴えた。
声明は生徒らに対し「追い詰められて」抗議活動を行ったことに理解を求めた。声明はすでにネット検閲当局によって削除された。
地元当局は抗議活動を鎮圧するために大勢の警察官を投入した。SNS上に投稿された動画によると、警察官は一部の教師の両手を後ろで縛り連行した。
(翻訳編集・李凌)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。