英首相、国会答弁中に突然中国語 相手議員の中国関係皮肉った

2022/01/25
更新: 2022/01/25

英BBCによると、昨年中共ウイルス(新型コロナ)の流行中に首相官邸で複数回、パーティーを開いた問題で批判を受けているジョンソン首相は19日の下院での質疑答弁で、エド・デービー自由民主党党首に対し、中国語で「你好,认识你很高兴(こんにちは!知り合いになれてとても嬉しい)」と発言し、中国で話題になった。

BBCツイッターアカウント「BBCポリティックス」が投稿した映像では、19日の下院本会議でデービー氏は、英国と下院は国家の衛生政策をジョンソン首相に任せてはいけないと主張し、「COVID(新型コロナウイルス感染症)に打ち勝つための最良策は、首相に辞任してもらうことだ」と述べた。

ジョンソン首相は中国語で「知り合いになれてとても嬉しい」と切り返し、引き続き首相の責務を果たしていくと辞任を拒否した。議場から大きな笑いが巻き起こった。

エド・デービー氏は過去、中国のスパイとされる女性から政治献金を受けたことがある。

英国内の情報収集活動を担う情報機関、情報局保安部(MI5)は今月13日、中国系女性弁護士のクリスティン・リーこと李貞駒氏は、中国共産党中央統一戦線工作部(UFWD)と「密かに連携」し、英政界に浸透して「政治的な干渉」活動を行っていると議会に向けて警告を発した。

リンジー・ホイル下院議員がMI5の警告を各議員に転送した。

BBCなど複数のメディアによると、李氏は英国の各政党の大物議員や元首相らに接近し、政治資金を提供した。李氏は過去、エド・デービー議員に5000ポンド(約76万9000円)を寄付したという。

中国官製メディア「環球時報」を含む複数のメディアは、ジョンソン首相が議会で中国語で発言したことを報じた。

一部のネットユーザーは、中国語による発言は「首相のデービー議員と中国のつながりへの皮肉だ」「相手が親中派であることを風刺し、相手の非難をかわそうとした」との見方を示した人も多くいる。

(翻訳編集・張哲)