恒大集団創業者、私財1252億円提供 社債利払いなどに充てる=報道

2021/11/18
更新: 2021/11/18

中国不動産大手・恒大集団過剰債務問題を巡り、創業者の許家印氏は同社への資金供与のために、7月1日以降、私財70億元(約1252億円)余りを投じた。中国メディア「第一財経」16日付が報じた。

報道は、情報筋の話として、許氏は個人資産の売却や株式権利の担保などで資金を工面していたと伝えた。社員の給与、社債の利払い、中断した建設工事の再開などに充てられる。

「現時点では、恒大の存続のために、許家印氏が一人で資金を集めている」と情報筋は話した。

いっぽう、中国メディア「財聯社」は17日、関係者の話を引用し、恒大集団は資本減少と事業縮小に伴い、不動産・自動車の取引プラットフォーム「房車宝」の複数の部門を解散した。許家印氏は3月当時、今年末または来年にこの傘下子会社の株式市場上場を目指すと発表した。

ロイター通信16日付の報道では、中国当局は許家印氏に対して、個人資産の一部を債券保有者への支払いに充てるよう指示した。許氏は美術品や高級住宅などを売却して資金を捻出しているという。

在米中国問題専門家の謝田氏は、大紀元の取材に対し、「ビジネスや法律の観点から、中国当局が許家印氏に個人資産を会社の債務返済に充てるよう命じるのは妥当ではない」と批判した。同氏は「習近平政権のこのような指示は、党内の権力闘争に関係し、または他の政治的な狙いがあると推測する」と述べた。

(翻訳編集・張哲)