アムネスティ香港、年内閉鎖 中共の国家安全法で「自由な活動不可能に」

2021/10/26
更新: 2021/10/26

国際的な人権団体「アムネスティ・インターナショナル」が香港にある2つの事務所を年内に閉鎖すると発表した。中国共産党の「国家安全法」施行により「政府からの深刻な報復を恐れずに現地で自由に活動することが事実上不可能になった」ことが理由だという。

関連報道:中国、香港国家安全法を導入 民主派議員「一国二制度は死んだ」

同団体によると、香港の人権啓発を行う現地事務所は10月31日に活動を停止する。東・東南アジアの広範囲な地域を担当する地域事務所は年末までに閉鎖する予定で、業務はアジア太平洋地域の他の事務所に移管される。

アムネスティ日本は閉鎖に際し、公式ツイッターで「アムネスティはこれからも、香港の人たちと共に闘い続けます」とコメントした。

アムネスティによると、国家安全法が施行されて以降、香港の人権状況は1年のうちに急激に悪化したという。

アムネスティ・インターナショナルの事務局長アグネス・キャラマード氏は香港事務所の閉鎖について、「私たちが何十年も故郷と呼んできた街を離れることは悲痛の極みだが、活動の成果には誇りを持っている」と述べ、人権侵害を終わらせる活動を継続する意志を示した。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。
関連特集: 国際