英政府、半導体企業NWFへの資金提供を停止 中国系企業の買収受けて

2021/07/26
更新: 2021/07/26

英国政府は、中国が所有するオランダ企業に買収された英最大の半導体ファウンドリー企業、ニューポート・ウエハー・ファブ(Newport Wafer Fab,NWF)への資金提供を停止したことがわかった。英紙デイリー・テレグラフが報じた。

それによると、NWF社が7月5日、中国聞泰科技(ウィングテック)傘下のオランダ半導体メーカー、ネクスペリア(Nexperia)によって買収された後、英国リサーチ・イノベーション機構(UK Research and Innovation)は、英国政府の指示に従い、すでにNWFへの政府資金提供を停止した。

英下院の「中国研究グループ( China Research Group)」が以前に入手した文書によると、NWFはネクスペリアに買収される前、10以上の公的資金によって援助されるプロジェクトに関与していたという。高度な半導体技術を使用してレーダーや衛星システムを改善する総額5億2000万ポンド(約789億円)にのぼる防衛計画にも参加している。

英ボリス・ジョンソン首相は13日の議会で、ステファン・ラブグローブ(Stephen Lovegrove)国家安全保障担当補佐官に、この6300万ポンド(約95億円)の買収案を調査するよう要請した。

サウスウェールズ州ニューポートにあるNWFは、英国で最大の半導体チップメーカーの1つ。

NWFを買収すると発表したネクスペリアは、オランダに本社を置くが、2018年に252億元(約4100億円)で中国の聞泰科技に買収され、同社の完全子会社となっている。NWFは自動車のパワーコンポーネントのための半導体を得意としていることで知られる。

(翻訳編集・李凌)