米大統領選の結果が決まらないなか、トランプ陣営は複数の州で、バイデン陣営の不正疑惑に対し、少なくとも10件の訴訟を起こした。
トランプ大統領の個人弁護士で、元ニューヨーク市長のルディ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏は11月9日、今回の大統領選挙の不正行為を暴露するために1000人以上の証人が名乗り出たと発表した。
米民主党の工作員は今年8月、ニューヨーク・ポスト紙 (New York Post)に選挙不正の黒幕を暴露した。それによると、何十年も続いているこのような大規模な選挙不正が、例外ではなく、むしろ当たり前になっているという。
内部告発「不正は選挙結果を覆すものだ」
内部告発者は米民主党のバーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員の支持者である。彼は不正を暴くために立ち上がらなければならないと感じていたが、法的責任を回避するために匿名で取材を受けることに同意した。
彼は、各州は郵送投票における深刻なセキュリティ問題に早急に対処しなければならないと述べ、「11月3日までに、間違いなくそれをめぐる戦争があるだろう」と8月のインタビューですでに警告を発した。
彼は、パターソン(Paterson)、アトランティックシティ(Atlantic City)、カムデン(Camden)、ニューアーク(Newark)、ホーボーケン(Hoboken)、ハドソン郡(Hudson County)などニュージャージー州のほぼ全域で国政選挙と地方選挙の不正操作をしたと明かした。
ニューヨーク・ポスト紙は取材にあたって、この内部告発者の身元、犯罪歴、各種選挙のコンサルタントとしての長年の経験を確認した。ニュージャージー州の有名人や高官の中には、彼の「戦術」から利益を受けた人もいるという。
「選挙は小さいほうが操作しやすい。500票や1000票以内の僅差である場合、票の操作で結果を簡単に変えることができる」
長年にわたり、彼は自ら投票用紙を改ざんしただけでなく、ニュージャージー(New Jersey)州、ニューヨーク(New York)州、ペンシルベニア(Pennsylvania)州で少なくとも20人のチームを率いたこともあるという。
5つの手法 「投票用紙の偽造から始まる」
告発者によると、郵送投票のシスムは複雑そうにみえるが、プロの詐欺師にとって不正を働くのは簡単なことだ。まず郵便局は投票用紙を大きな封筒で登録有権者に送る。封筒の中には、返信用封筒、有権者が署名しなければならない「投函証明書」、そして投票用紙そのものが入っている。選挙詐欺は投票用紙の偽造から始まる。
手法1)投票用紙を偽造
投票用紙には特定の偽造防止加工(ホログラムや蛍光インキ)が施されていないので、コピー機があれば、誰でも投票用紙を作れる。しかし、票を送る封筒を作ることはできない。したがって、有権者たちからそれらを集める方法を探さなければならない。
彼の部下は「公共サービス」を装って、担当エリアを戸別訪問し、有権者に代わって投票用紙を郵送できるように有権者を説得する。その後、封をした封筒を家に持ち帰り、蒸気で封を開けてから、偽の投票用紙に入れ替え、封をし直すのだ。「慣れれば一枚につき5分ほどで完成」
その後、1つの郵便ポストに何百枚もの投票用紙を入れないように、複数のポストにばら撒いた。
手法2)郵便ハイジャック
郵便配達員が詐欺に参加する場合もある。「強烈な反トランプ派で、しかも、共和党の選挙区で働いている郵便配達員がいる」「記入された投票用紙の95%がトランプ氏へのものだと知っているので、彼は郵送投票用紙をゴミ箱に捨てるだろう」
またある時は、郵便配達員が彼の「工作チーム」のメンバーであり、郵便物から投票用紙を取り出し、改ざん用として工作員に渡していた。
手法3)高齢者を「支える」
告発者は、介護施設を通じて、高齢者が投票用紙に記入するのを「支える」ことが不正票を手に入れる重要な手法だと言った。
「一部の介護施設では、看護師が工作員だった。高齢者が選挙に関わりたいと望んでいるため、看護師は各部屋をまわって投票用紙に名前を書いた」
手法4)有権者を賄賂
告発者によると、ニュージャージー州のホームレス収容所は、「信頼できる(購入可能な)」有権者を大量に提供している。マイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg) 氏が2009年11月、ニューヨーク市長の3選を決めた時、1票につき約174ドル(1万8000円相当)を使ったという。
手法5)有権者のなりすまし
他のすべての方法がうまくいかない時は、工作チームのメンバーが直接、投票所に行って投票し、特にニュージャージー州やニューヨーク州など、有権者の身分を確認する必要のない州ではそうだ。ペンシルベニア州も、ほとんどの場合、有権者の身分を必要としていない。
最大のターゲットは普段、投票に行かない登録有権者で、その情報は公開されているため収集しやすい。
本物の有権者がすでに投票したという稀なケースでは、偽者はそれをミスのせいにして、速やかに逃げればよいという。
候補者と接触せず 偽物に印つける
内部告発者によると、工作チームは組織的にはマフィアに似ており、ボス(選挙運営責任者)が日常業務を部下に委ねている。実際の候補者は、「容疑否認にあたっての合理性」を維持するため、工作チームと接触を意図的に控えている。
彼らが提供したすべての(有権者の署名が入っている)有権者証明書の一角が折りたたまれているので、民主党の選挙管理委員会の職員は、偽の投票用紙であると分かるが、投票用紙を拒否しない。その結果、これらの不正な投票用紙は通常の投票用紙と混ざって、有効な投票となったという。
米保守系ヘリテージ財団(Heritage Foundation)が実施した調査によると、米国で選挙詐欺の摘発数が1000件を超え、ほぼすべては過去20年間に発生している。同財団の選挙法改革プログラム上席研究員、ハンス・フォン・スパコフスキー(Hans von Spakovsky)氏は「彼の言うことは十分ありうる」と述べた。
問題ある集計ソフトウエア
今年の米大統領選では,さまざまな不正手法が露呈している。その中でも、投票集計ソフトが選挙の不正行為に大きな役割を果たしたとの報告が相次いでいる。
11月10日、インド系アメリカ人の統計学者シバ・アヤドゥライ(Shiva Ayyadurai)博士が自身のYoutubeチャンネルのライブ配信で、ミシガン州の最大4つの郡のうち3つの選挙区でデータ分布に異常がみられ、人為的に改ざんされた可能性が高いとの分析を行った。この動画の再生回数は現時点で80万を超えている。
同氏によると、トランプ支持者が多い地域では、人為的な操作の痕跡が目立つ。激戦州のミシガン州は、ドミニオン集計システム(Dominion Voting Systems)を通じて、少なくとも6万9000票をトランプ氏からバイデン氏に移したという。
トランプ大統領は11月13 日、自身のツイッターに投稿し、「2020年の大統領選挙でドミニオン集計ソフトが全米で270万票を削除したとの報告がある。データ分析によると、ペンシルベニア州だけでも、22万票がトランプ大統領からバイデン氏に移された。同時に、トランプ大統領から94万票が削除された。全米で43万5000票以上がトランプ大統領からバイデン氏に流れたことが明らかになった」と訴えた。
ドミニオンの公開情報によると、米国では30以上の州がドミニオン集計システムを利用している。カリフォルニア州民主党上院議員のダイアン・ファインスタイン(Dianne Feinstein)氏の夫であるリチャード・ブルーム(Richard Bloom)氏は、ドミニオンの開発会社(Avid Technology )の所有権の60%を持っている。民主党の重鎮ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議員の元幕僚長、ナダム・エルシャミ(Nadeam Elshami)氏は同社の役員を務めている。また、同集計ソフトの部品の一部は、中国製のものが使われている。
2020米大統領選における「詐欺行為トップ16」
今回の米大統領選挙では、思いつくあらゆる手段が使い尽くされたように思われる。大紀元が運営する「エポックタイムズ・ジャパン」公式YouTubeチャンネルが公開した動画「大統領選に現れた怪現象は綿密に練られたクーデター計画」では「2020米大統領選における詐欺行為トップ16」が紹介されている。
中には、①重複登録による投票、②死者による投票、③捨てられたトランプ氏の票、④無資格者による投票、⑤選挙スタッフがわざとマーカーの使用を強要し票を無効にさせる作戦、⑥選挙スタッフによるトランプ票の一括投棄やバイデン票の一括投票、⑦中国「順豊エクスプレス」で送られてくる偽投票用紙、⑧郵便受けからの投票用紙盗難、⑨郵便局長による期限切れ用紙の消印日付改ざん指示、⑩共和党観察員への入場監督の拒否、⑪人にみられないよう窓ガラスを板で覆った集計所での集計作業、⑫集計ソフトウエアによる誤作動によりトランプ氏に投じられた票をバイデン氏にカウント、⑬投票用紙改ざんと代理投票、⑭入力ミス、⑮集計作業の一部停止および遅延、⑯軍人投票の集計拒否など、多種多様な手口が取り上げられている。
トランプ氏の顧問弁護士ジェイ・セクロー氏は11日、米メディア「Newsmax TV」の取材に対して、すべての訴訟が順調に進んでいるとし、「30日間があれば決着がつくだろう」と述べた。
(翻訳編集・王君宜)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。