米ネバダ州ラスベガスで米史上最悪の銃乱射事件が発生して2日経つ。容疑者は犯行後に死亡しており、動機の調査は難航している。いっぽう、保守系情報サイトは、容疑者は過激派である極左組織「アンティファ(反ファシスト、反独裁主義)」メンバーの可能性があると報じた。
米国内メディアによると10月1日、スティーブン(ステファン)・パドック容疑者(64) は高級ホテルから屋外コンサート会場の観客を狙い乱射し、観客ら59人が死亡、500人以上が負傷した。容疑者はホテルの部屋で自殺した。過激派組織ISは、犯行の関連を主張しているが、FBIはこれを否定した。
法医学精神科医マイケル・ウェルナー氏は保守系「FOXニュース」に2日、出演し、銃マニアであった容疑者は、精神疾患や前科もなく、中産階級の壮年期であることから、衝動的な犯行ではない計画的な「異例の大量殺人」と述べた。
「犠牲者に全く同情しない」冷酷すぎる左派メディア幹部のコメント
事件の起きた音楽イベントでは米カントリーミュージックが披露され、米国の愛国的な歌、神の加護に感謝を示す歌が流れた。ウェルナー氏は、キリスト教信者や保守層が標的とされた可能性も指摘し、無神論を掲げる左翼思想ならば、こうした観衆を強く敵視していたのではないかと述べた。
事件後、左派メディア「CBS」の法律専務の女性がFacebookで「ラスベガスの犠牲者には全く同情しない。カントリー音楽ファンのほとんどは共和党支持者」と冷酷なコメントを発し、批判が殺到した。ウェルナー氏は、この女性が保守層を中心とするカントリー音楽ファンに対して「死に値する」といったメッセージを送ったことには、注目されるべきだと述べた。
ウェルナー氏は、左派メディアが与える影響力に警鐘を鳴らし、「銃マニアが(大量殺人を犯すような)悪魔的な考えを持つようになったのは、CNNなど左派メディアが、その片棒を担いだのではないか」と批判した。
情報サイト「部屋にアンティファの書籍」?
米国のネットユーザで、主に保守層は、事件の背景にある左翼思想を指摘する。Twitterでフォロワー8万5000人を擁する共和党支持者イルマ・ヒノジョサ(Irma Hinojosa)氏は3日、米ニューズウィークの取材に対して、容疑者は「反ファシストの書籍」を所持していたと述べた。
イルマ氏は、豪メルボルンのアンティファ組織が「我々のラスベガスの同志が、ファシストのトランプ支持者に代償を支払わせた」と主張していると指摘した。この組織のツイートは削除されている。
別のTwitterユーザ@g_beforは、容疑者が「左翼、反トランプ、アンティファ、民主党支持者」と主張した。また別のTwitterユーザ@Sherry Lynn Poolは、「ステファンはアンティファ組織の地元のリーダー、左翼テロリスト。なぜこれは報道されないのか?」とつぶやいた。
ネットには、反トランプ集会に参加する容疑者とみられる人物が映る動画が流出しているが、同一人物かどうかは確かではない。
歴史研究者マーク・ブレイ氏は、著作「アンティファ・反ファシストの手引き」の中で、アンティファ組織メンバーはマルクス共産主義者であり、他にもアナーキスト(無政府主義)や反権威主義者であると述べている。
事件後、ラスベガスの捜査担当者は2日の記者会見で「この殺人事件の対応として24時間体制で動いている、あらゆる証拠、手掛かりを探っている」と述べた。
(編集・甲斐天海)
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