【大紀元日本8月6日】中国の水害・干ばつに対処する政府機関「国家防汛抗旱総指揮部」のスポークスマン・束慶鵬氏は4日の発表で、今年の水害による各地水利施設への被害総額は400億元(約5400億円)を超え、例年の3倍に達すると話した。
同氏によると、中国国内の33の行政区のうち、28の行政区が洪水の被害を受けている。長江や、淮河、黄河、遼河、松花江、海河など全国の7つの大きな流域は全て洪水の被害が発生、約40以上の大きな河が歴史的な特大洪水に見舞われた。中国最長の長江にある三峡ダム、その最長支流の漢江にある安康ダム、東北部最長の松花江にある白山ダムはいずれも、建設以来最大の入庫水位を記録したという。
また、165の都市が浸水、8つの中小規模のダムが崩壊、約千個のダムが危険な状況に晒され、一部の中小規模の川では堤防の決壊が発生した。
また、今後は台風の頻発期であり、北部の地域は更なる洪水被害の可能性があるとしている。
同発表によると、今年に入り、水害による被災者は1.4億人に達し、1072人が死亡、619人が行方不明。直接的な経済損失は2096億元(約2兆8300億円)に達する。
7月30日の発表では、同数字が1935億元(約2兆6100億円)だったことからすると、1週間もしない内に、各地での水害による直接的な経済損失は161億元(約2200億円)に達したことになる。
東北地区の松花江流域にある吉林省は、先月末の洪水に続いて、今後新たに暴雨と洪水の脅威に直面するという。
一方、新疆ウイグル自治区南部の若羌県では、吉林省と新疆の455人の地質調査員が洪水に閉じ込められて1週間以上経つが、35人しか救出されていないもよう。
中部地区の河南省では、先月末に、洪水による大橋の倒壊事故が発生した。現地の洛陽市政府の発表によると、この事故で52人が死亡、141人が行方不明。
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