広東省行政幹部、巨額補償金流用、農民数千人が集団抗議

2009/06/29
更新: 2009/06/29

【大紀元日本6月29日】中国広東省中山市の港口鎮で6月25日、大勢の農民らが地元政府庁舎前で抗議する事件が発生した。その後、数百人の警察が暴力で農民を退散した。その間、農民数人が負傷、農民代表数人が逮捕されたという。事の発端は、地元政府の幹部による巨額の補償金流用問題である。

抗議に参加した農民が本紙に寄せた証言によると、5年前、現地政府は土地開発と道路建設の名目で、農民から数百畝(1畝=666平米)の農地を強制徴収した。その後、行政府幹部の共産党書記らは土地開発業者と結託し、数千万元(1元=14円)の補償金を農民に支給せず着服横領した。その共産党書記が来月、一家全員でオーストラリアに移民するという。

6月25日午後、3千人あまりの農民が現地政府庁舎前に集まり、その共産党書記に対し、巨額の土地補償金の所在を説明するよう求めた。当該の書記は身を隠し、対応に出ようとしなかった。同日午後5時ごろ、数百人の警察官が現場に派遣され、双方が5時間対峙した末、警察は暴力で農民を退散させた。その間、農民数人が負傷して病院に運ばれ、農民代表ら数人が逮捕された。

翌日早朝から、現地の各村に、十数台のパトカーと数十人の武装警察が進駐している。当該の共産党書記は行方をくらましたという。

現地の公安局と役所の職員は記者の電話取材に対し、事件へのコメントを一切拒否している。

(翻訳編集・叶子)