インド国防相、北京で軍事交流協定に署名か

2006/05/31
更新: 2006/05/31

【大紀元日本5月31日】アジア地区歴訪中のインド国防相プラナブ・ムカジー氏は、28日訪日を終え、北京に到着した。中国での歴訪は5日間と予定、北京、蘭州、上海の軍事機関・施設を視察、6月1日に帰国する。訪問中、李肇星外相、曹剛川国防相と会談、中印軍事交流協定に署名するものとみられる。 

VOAによると、インド国防相による今回の中国歴訪は、アジア太平洋地区における戦略的なパートナーシップを構築するためで、軍事協定において中印両国軍の共同演習、合同訓練を促進するのが目的だという。中印関係専門家林長盛氏によると、これまで中印の軍事協力は取り決めがなく小規模であったが、協定が成立すると交流する軍事協力の規模が拡大し、ひいては中印の国際的影響力拡大に繋がるという。

一方、林氏は、中国側がインドとの関係にいくら改善の姿勢を取ろうとしても、中国の外交政策と利益関係の中、パキスタンは常にインドより優先されると指摘した。

中印両国には1962年「中印カシミール紛争」の古傷があり、インド政府は中国がカシミール地方の38000平方キロメートルを不法占拠したと主張、一方の中共当局はインド政府がアルナチャル・プラデーシュ州の一部9万平方キロメートルを占拠したと主張している。中印国境地帯は現在、一応の小康状態を保っているものの、いまだ根本的な解決には至っていない。