中国 安定雇用は狭き門

安定した仕事の採用枠1人に約6700人が殺到 中国の厳しい就職事情

2026/10/19
更新: 2026/10/19

仕事が見つからない。ようやく見つかっても、給料がきちんと支払われるかどうかさえわからない。そんな不安が広がる中国。それでも人々は、少しでも安定した仕事を求めて必死に職を探している。

雲南省昆明市の公的教育機関「雲南交通技師学院」の職員募集で、学生募集・就職支援担当の採用枠1人に対し、6746人が受験料を支払った。倍率は約6700倍に達した。

同学院の教育管理担当でも5647人、学生管理担当でも3107人が受験料を支払った。いずれも採用枠は1人だ。

驚くのは、その受験料だ。1人100元(約2400円)。3職種で合計1万5500人が支払い、受験料の総額は約3668万円に達した。

単純計算でも、この受験料だけで採用する3人の給料を何年分も賄えるほどの金額だ。

「太巻了!(競争が激しすぎる!)」。中国のネット上では驚きと悲鳴が広がった。中国では、周囲に負けまいと誰もが必死に競争し、疲れ果てていく状況を「内巻(ネイジュアン)」と呼ぶ。今回の異常な応募者数は、まさにその象徴として受け止められている。

中国政府の発表によると、2026年8月の16~24歳の失業率は18.9%(在学生を除く)。しかし、これはあくまで公式統計だ。中

国当局は過去に若者の失業率の公表を停止し、その後、集計方法を変更した経緯がある。専門家の間では、公式統計は実際の雇用の厳しさを十分に反映しておらず、就職難は数字以上に深刻だとの見方が広がっている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!