米国でハイブリッド車販売急増 ガソリン高で日韓メーカーに追い風

2026/10/05
更新: 2026/10/05

原油価格の高止まりを背景に、米国ではハイブリッド車の需要が高まり、日韓メーカーの販売が伸びている。

CNNが10月3日に報じたところによると、韓国の自動車メーカー、ヒョンデは1日、2026年第3四半期のハイブリッド車販売が前年同期比39%増加したと発表した。起亜(Kia)は152%増となった。

日本メーカーでもハイブリッド車の販売が好調で、トヨタは29%増、ホンダは21%増となった。

2月末に米国とイランの戦争が始まってから、ガソリン価格は急騰している。米国の消費者は、ハイブリッド車など燃費の良い車に目を向けるようになった。一方、日韓メーカーに比べ、米国メーカーはハイブリッド車の選択肢が少ない。

自動車情報サイトEdmundsのディレクター、アイバン・ドルーリー氏は、「需要に合った商品を適切なタイミングでそろえることが、いかに重要かを示している。ただ、こうした状況を事前に予測するのは難しい」と語った。

この1年、EVの販売は大きく落ち込んだ。EVはガソリン車より価格が高いうえ、昨年9月に7500ドルのEV税額控除が終了したことで、割高感はさらに強まった。

米最大のEVメーカー、テスラが2日に発表した第3四半期の販売台数は、前年同期比2%減だった。

一方、ハイブリッド車はガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせ、EVより価格が大幅に安い。

ドルーリー氏は、「消費者が、EVよりハイブリッド車の方が自分たちのニーズに合い、しかも価格が安いと感じていることを示す、最も明確な例の一つだ」と指摘した。

韓国勢の米販売、フォードに肉薄

ハイブリッド車の好調を追い風に、韓国勢の米国販売は初めてフォードに肉薄した。

ヒョンデと起亜の第3四半期の販売台数は計50万6200台で、前年同期比5.4%増加した。

一方、米国で販売台数3位のフォードは、2日に公表したデータによると、6.6%減の50万9764台だった。

ヒョンデは起亜の株式を多く保有しているため、自動車販売のランキングでは両社を合算して扱うアナリストが多い。

フォードは2007年、米国販売2位の座をトヨタに明け渡した。これは、米国市場でアジア系メーカーの存在感が数十年にわたり高まってきた流れの一環でもある。

アジア系メーカーが米国市場で存在感を高めたのは、約50年前の原油価格高騰の時期だった。

自動車市場調査会社コックス・オートモーティブによると、第3四半期にはアジア系メーカーが米国の新車販売の半数以上を占めた。一方、米国メーカーのシェアは過去最低となった。

同社のエコノミストは、「デトロイトの自動車メーカーはハイブリッド車の選択肢が限られ、乗用車のラインアップも少ない。この傾向は今後も続く可能性がある」と指摘した。

米メーカー、ハイブリッド車の選択肢少なく

米自動車大手3社はこの数十年、燃費の良いセダンや小型車を相次いで生産終了し、利益率の高い大型SUVやピックアップトラックに軸足を移してきた。

米国とイランの戦争が始まる前は、米国の消費者も大型で燃費の悪い車を買うことに、さほど抵抗を感じていなかった。

しかし、全米平均のガソリン価格が1ガロン4ドルを超えると、消費者は再び燃費性能を重視するようになり、米メーカーも対応を迫られている。

フォードのハイブリッド小型ピックアップは「マーベリック」のみで、ハイブリッド仕様のSUV「エスケープ」は生産を終了した。エスケープの供給が減ったこともあり、第3四半期の同モデル全体の販売台数は85%減少した。

ゼネラル・モーターズ(GM)のハイブリッド車は、スポーツカー「コルベット」のハイブリッド仕様のみとなっている。

ステランティスは1月、北米市場でプラグインハイブリッド車を段階的に廃止すると発表した。

フォードとGMはいずれも今後数年間でハイブリッド車を増やす計画だが、方向転換には時間がかかる。

星宇