新型iPhoneの発売日。店の前には早朝から長蛇の列。しかし、何かが違う。人は多いのに、妙に静かだ。
理由は、この日がちょうど9月18日だったからだ。
中国では、満州事変につながる事件が起きた日として、毎年この時期に抗日行事や報道が増える。日本企業でなくても、この日に派手な祝賀は避けたい。そんな空気がある。
新型iPhoneの発売時には、スタッフが拍手や歓声で購入客を迎えることもある。ところが杭州のApple Storeでは、今回はそうした盛り上がりはなかった。その理由について、そばにいた警備員は「今日は九一八(9月18日)だから、控えめに」と説明したという。
Apple中国の公式サイトでも、「9月18日発売」ではなく「来週金曜18日発売」と表記。敏感な日付への配慮ではないかと注目された。
それでも新型iPhoneの人気は高い。上海では100人以上が並び、杭州では午前5時から待つ客もいた。鄭州ではPro、Pro Maxともに在庫切れとなった。
日付ひとつに、ここまで気を使う。「中国で商売するのは、なかなか大変だ」と言いたくなる一幕である。

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