トランプ米大統領は27日、オンタリオ湖(Lake Ontario)を「アメリカ湖(Lake America)」に改称する大統領令に署名した。
トランプ氏は同日、ホワイトハウスの大統領執務室で行政命令に署名し、ダグ・バーガム内務長官や各連邦機関に対し、アメリカとカナダにまたがる五大湖の一つ、オンタリオ湖の名称を「アメリカ湖」に変更するよう指示した。
トランプ氏は署名時、「正式なもので、直ちに発効する」と述べた。
大統領令は内務長官に対し、30日以内に正式な名称変更手続きを進めるよう求めている。今後、連邦政府の公式文書や記録、地図などで新名称が使われることになる。
今回の改称は、アメリカとカナダの貿易摩擦が激化する中で行われた。両国の貿易交渉は先週決裂し、アメリカは約200億ドル相当のカナダ製品に50%の追加関税を課した。
これに対し、カーニー首相率いるカナダ政府も、9月8日から700品目以上の米製品に約200億ドル相当の報復関税を課すと発表した。
トランプ氏が地名を変更するのは今回が初めてではない。2025年1月20日の第2次政権発足初日には、「メキシコ湾」を「アメリカ湾」に改称する大統領令に署名した。
ただ、今回の大統領令が適用されるのは米連邦政府内での名称使用に限られる。オンタリオ湖はアメリカとカナダにまたがるため、アメリカがカナダや国際機関に新名称の使用を求めることはできない。
カナダ側は新名称を認めない姿勢を示している。カーニー氏は「カナダ人は、現実を正しく呼ぶならオンタリオ湖だと分かっている。過去も現在も、そしてこれからもだ」とSNSに投稿した。
トランプ氏は署名の際、カナダとの貿易関係を批判し、カナダ側は長年、アメリカとの貿易で利益を得てきたと主張した。また、アメリカがカナダの防衛を担っているにもかかわらず、カナダは十分な費用を負担していないとも不満を示した。
さらに、アメリカには11隻の新しい砕氷船が納入される予定だとした上で、カナダがその利用を望んでいると指摘。「彼らは何の費用も払わない」と述べた。
自動車産業についても、「アメリカ向けの自動車をカナダで生産してほしくない」と述べ、生産を米国内に戻す考えを改めて強調した。
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