米国防総省で情報漏えい 約305万人分に不正アクセス

2026/10/01
更新: 2026/10/01

米国防総省は、同省の人事関連データを管理するシステムが不正アクセスを受け、存命者約276万人と死者約29万4千人、計約305万人分の個人情報が外部から閲覧された可能性があると明らかにした。現時点で、流出した情報が悪用されたことを示す証拠は確認されていないとしている。

不正アクセスの被害を受けたのは、国防人材データセンター(DMDC)のシステム。昨年10月から今年7月にかけて、少数の権限のない利用者が、個人を特定できる情報にアクセスしたという。

国防人材データセンターは脆弱性を発見した後、直ちに対策を講じた。国防総省によると、被害を受けた可能性のある人には、契約する個人情報盗難対策会社を通じて郵送で通知する。

国防人材データセンターは、国防総省の人事関連情報をはじめ、軍人や退役軍人、その家族に関する情報、各種給付や福利厚生、医療面での即応態勢などを扱っている。

今回の不正アクセスで、具体的にどの情報が取得されたのか、また情報が実際に外部へ持ち出されたかどうかについて、国防総省は詳細を明らかにしていない。

米政府機関を巡っては、過去にも大規模な個人情報流出が発生している。

2015年には、米人事管理局(OPM)の身元調査関連データベースから、社会保障番号などの機微な情報が盗まれ、約2150万人に影響したことが判明した。

被害者には連邦政府の職員や採用応募者らが含まれ、職歴、学歴、居住歴、健康状態、犯罪歴、金融情報などのほか、親族や知人に関する情報も記録されていた。指紋情報や身元調査での面談記録が含まれていたケースもあった。

同年4月には、別の事件で現職および元連邦政府職員約420万人分の人事情報が流出していたことも判明した。

米国防総省などは、こうした情報流出への対策として、被害者を対象に信用情報の監視や個人情報盗難への対策サービスを提供してきた。

今回の事件をめぐっては、政府機関が保有する大量の個人情報をいかに保護するかが改めて問われることになりそうだ。