戦争の惨禍「繰り返させない」 高市首相 全国戦没者追悼式で不戦の誓い

2026/08/15
更新: 2026/08/15

政府主催の全国戦没者追悼式が8月15日、戦後81年の「終戦の日」に日本武道館で行われた。高市早苗首相は式辞で、先の大戦で犠牲となった人々に哀悼の意を示すとともに「戦争の惨禍を、二度と繰り返させない」と不戦の誓いを表明した。一方、石破茂前首相が昨年の式辞で13年ぶりに盛り込んだ「反省」の文言には言及しなかった。

高市首相は同日、自身のX(旧ツイッター)に式辞全文を掲載した。

式辞では、先の大戦で約310万人の同胞が命を失ったことに触れ、広島、長崎への原爆投下、各都市への爆撃、沖縄での地上戦の犠牲者や、終戦後に異郷の地で亡くなった人々に深い哀悼と敬意を示した。

今日の日本の平和と繁栄については、戦没者の尊い命と苦難の歴史の上に築かれたものだと強調し、いまだ帰還していない多くの遺骨についても、「一日も早くふるさとにお迎えできるよう、国の責務として全力を尽くしてまいります」と表明した。

不戦への決意では、「戦争の惨禍を、二度と繰り返させない」と述べ、この誓いを世代を超えて継承し、貫いていく考えを示した。

今後の日本の役割については、「日本は、各国が直面している様々な課題の解決に向け、重要な役割を果たせる。インド太平洋の輝く灯台として、頼りにされる国になれます」と述べ、国際社会への貢献を重視する姿勢を示した。

石破前首相が復活させた「反省」は盛り込まず

今回の式辞では、アジア諸国への加害責任を念頭に置いた「反省」という言葉は盛り込まれなかった。

石破前首相は戦後80年となった昨年の追悼式で、「あの戦争の反省と教訓を今改めて胸に深く刻まねばならない」と述べ、首相式辞として13年ぶりに「反省」の文言を復活させていた。

昨年の石破氏の式辞に盛り込まれていた「教訓」という言葉についても、今回の式辞では言及しなかった。

「繰り返さない」から「繰り返させない」へ

不戦の誓いを巡る表現にも変化がみられた。

歴代首相や安倍晋三元首相らが用いてきた「戦争の惨禍を二度と繰り返さない」との趣旨の表現に対し、高市首相は今回、「戦争の惨禍を、二度と繰り返させない」と述べた。

「繰り返さない」から「繰り返させない」へと表現を改めた形だ。

高市首相にとって首相就任後初めてとなる終戦の日の式辞は、戦没者への哀悼と不戦への決意を示す一方、前政権が盛り込んだ「反省」や「教訓」には触れず、日本の今後の国際的役割を強調する内容となった。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます