天安門事件37周年集会が開催 民主化と人権擁護訴え連帯呼びかけ

2026/06/03
更新: 2026/06/03

六四天安門事件から37年を迎えた6月3日、参議院議員会館で追悼集会が開催。集会では、習近平体制の揺らぎが指摘される中、自国軍隊が国民を武力で弾圧した天安門事件を改めて振り返り、中国共産党体制の終焉に向けた国際的な連携の必要性が訴えられた主催はNPO法人天安門事件記念実行委員会で、中国共産党による一党独裁体制の弾圧を非難し、自由と民主主義の重要性を訴えた。

集会では、中国経済の停滞や若者の失業問題、習近平体制の揺らぎが指摘される中、自国軍隊が国民を武力で弾圧した天安門事件を改めて振り返り、中国共産党体制の終焉に向けた国際的な連携の必要性が訴えられた。

主催者代表の王戴氏は、「記憶の風化を狙う権力に対して、私たちが覚えていると示し続けることは力強い抵抗の形である」と述べ、中国国内の若者が厳しい言論統制の下で真実を知る機会を失っている現状に懸念を示した。

また、石平参議院議員は、中国共産党政権を民主主義と人類の敵であると非難し、独裁体制に対する国際社会の認識を改める必要があると訴えた。

中国共産党政権を民主主義と人類の敵であると非難し、独裁体制に対する国際社会の認識を改める必要があると訴えた石平議員(大紀元)
「記憶の風化を狙う権力に対して、私たちが覚えていると示し続けることは力強い抵抗の形である」と述べ、中国国内の若者が厳しい言論統制の下で真実を知る機会を失っている現状に懸念を示した主催者代表の王戴氏(左)日本には「正常な国家」として強力な国防力を保持し、台湾有事を防ぐため台湾との戦略的同盟を構築することへの期待を示す元北京大学教員で作家の袁紅氷教授(右)(大紀元)

記念講演では、元北京大学教員で作家の袁紅氷教授が登壇した。袁氏は、1989年の民主化運動が失敗した要因について、「当時の中国の知識人全体が中国共産党の体制改良に幻想を抱いていたこと」にあると指摘した。そのうえで、旧ソ連や東欧諸国の民主化を教訓として、国民全体による抵抗によって独裁政権を打破する必要性を強調した。また、日本には「正常な国家」として強力な国防力を保持し、台湾有事を防ぐため台湾との戦略的同盟を構築することへの期待を示した。

台湾・淡江大学の龍博助教は、天安門事件翌年の台湾で発生した「野百合学生運動」に言及した。当時の李登輝総統が対話による解決を選択したことが、流血を伴わない台湾の平和的民主化につながったと述べ、中国政府の対応との違いを強調した。

集会では、チベット、ウイグル、南モンゴル、香港などの代表者も登壇し、それぞれの地域が直面する現状を報告した。チベット、ウイグル、南モンゴルの代表者らは、同化政策による言語や文化の破壊、ウイグル人に対する大規模な強制収容、監視社会の実態などを訴えたほか、国境を越えた脅迫やスパイ活動への警戒を呼びかけた。

香港の代表者は、国家安全維持法の施行後、天安門事件の追悼集会すら開催できなくなり、言論の自由が失われた状況を報告した。また、中国本土の若者世代を代表する登壇者は、「996工作制」に象徴される過酷な労働環境や将来への絶望感が、将来的な社会変革の原動力となり得るとの見方を示した。

SMGネットワークの事務局長の根本敬夫氏は、欧州議会による非難決議や米国下院での制裁法案可決を挙げながら、拘束されている学習者の即時無条件釈放を求めた(大紀元/大道修)

法輪功学習者を代表して登壇したSMGネットワークの事務局長の根本敬夫氏は、法輪功学習者に対する弾圧開始から27年が経過した現在も「強制臓器摘出(生体臓器摘出)」が続いていると主張。根本氏は、欧州議会による非難決議や米国下院での制裁法案可決を挙げながら、拘束されている学習者の即時無条件釈放を求めた。また、天安門事件と強制臓器摘出は、異論を許さず人間性を軽視する中国共産党の本質を示すものだと訴えた。

集会の終盤には、中国共産党の覇権主義や人権侵害を非難し、民主主義諸国の結束を求める決議案が満場一致で採択された。会場では「中国共産党倒せ」「自由と民主主義を勝ち取るぞ」といったシュプレヒコールが響いた。

閉会後の記者会見では、日本国内における中国当局の影響力行使や民主化運動家への監視活動に対する懸念が示された。出席者からは、スパイ防止法を含む法整備を急ぐべきだとの意見も上がり、独裁と人権侵害に対抗するため、国際社会にさらなる連帯と行動を求める声が相次いだ。

大道修
社会からライフ記事まで幅広く扱っています。