令和8年5月27日に開催された第102回全国市議会議長会定期総会において、高市総理が祝辞を述べ、その中で当面の政府方針の要点が述べられた。中東情勢を受けた家計支援(夏の電気・ガス料金の負担軽減)や3兆円強の補正予算の編成といった直近の経済対策。また、現場で生じている資材の供給不足(目詰まり)解消に向けた自治体への異例の情報提供要請や、インフラ整備と投資促進を軸とする「地域未来戦略」の展望など。国と地方が直面する課題と今後の対応策が述べられた。
中東情勢を受けた経済・生活支援策
不透明な中東情勢を受け、国民の命や暮らし、経済活動への支障を防ぐため、政府の取り組みを強化する方針が示された。具体的には、予備費を活用し、エネルギー消費が増える7月から9月にかけて電気・ガス料金の支援を実施する。これにより、標準的な家庭において3か月で約5千円の負担引き下げ効果を見込んでいる。 さらに、リスクへの万全の備えとして3兆円強の補正予算を編成し、来週にも国会へ提出する意向を明らかにした。この中には、特別高圧電力やLPガスの利用者に対する支援を追加する重点支援地方交付金の拡充が含まれる。また、一般予備費の残高を1兆円に復元するとともに、新たに「中東情勢等対応予備費」を創設するとしている。
エネルギーの安定供給と現場の「目詰まり」解消
ガソリン価格については継続的な補助によって全国平均170円の水準に抑制しており、家計負担の軽減に寄与していると述べた。原油およびナフサについては、中東以外からの代替調達が8割超まで回復しており、来春や年明け以降の安定供給の見通しが立っている。 一方で、情報共有の不足や過剰発注などに起因する、現場での物資不足が課題となっている。総理はこれを「目詰まり」と表現し、現場における具体的な資材不足の情報を各省庁の地方支分部局(経済産業局、地方整備局、農政局など)へ提供してほしいと、議長らに向けて強く協力を呼びかけた。
「地域未来戦略」による地方創生
高市内閣が推進する「地域未来戦略」についても強い意欲が示された。大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講じることで、地方に大規模な投資を呼び込み、産業クラスターを戦略的に形成していく構えである。 現在は、地域未来交付金の拡充や新たな財政措置の創設など、政策パッケージの具体化を急いでいる段階である。総理は「日本列島を、強く豊かに。」という理念を掲げ、47都道府県のどこに住んでいても、安全な生活、必要な医療・福祉、質の高い教育、そして働く場所が確保される日本の姿を目指すと力強く語った。
最後に、全国市議会議長会の発展と出席者の活躍を祈念して、祝辞を結んだ。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。