中国 便利すぎる社会の怖さ浮き彫りに

「降りても料金メーターが止まらない」 中国の大手配車アプリ障害 帰宅ラッシュで全国大混乱

2026/05/27
更新: 2026/05/27

中国の配車アプリ大手「滴滴出行(ディディ)」で5月26日夕方、大規模なシステム障害が発生し、全国各地で利用者と運転手が混乱に陥った。

障害は現地時間の午後5時過ぎという帰宅ラッシュの時間帯を直撃した。

利用者側では「アプリがフリーズする」「車が呼べない」などの問題が続出。運転手側でも「乗客を乗せた後に注文を終了できない」「乗客の位置が表示されない」などの不具合が発生した。

注文内容自体を確認できなくなったことで、運転手と乗客がその場でシステム回復を待ち続けるなど、立往生する場面も各地で相次いだ。

特に混乱したのが決済だった。乗客がすでに降車しているのに、注文を終了させることができず料金だけ加算され続けるケースも発生。利用者からは「余分な料金を取られたのに、カスタマーサポートにつながらない」と不満が噴出した。一方で逆に、極端に安い料金表示のケースもあった。

さらに問題を深刻化させたのが、サポート窓口まで機能停止状態になっていたことだった。利用者からは「運転手とも連絡できない」「問い合わせ電話もつながらない」「余分に料金を取られたのに助けを求める先がない」などの悲鳴が相次いだ。

当初、多くの利用者たちは「自分のスマホや通信環境の問題か」と思い込み、何度もアプリを開き直したり再接続を試みたりしていた。その後、「滴滴出行が使えない」の話題が中国SNSでトレンド入りし、ようやく全国各地で同時に障害が起きていたことが判明した。

滴滴側は現地時間の午後6時55分ごろ、「クラウド事業者の通信回線トラブルが原因だった」と説明し、すでに復旧したと発表した。

滴滴では過去にも大規模障害が起きており、SNSでは「配車アプリが止まるだけで帰宅すらできなくなるのか」「スマホ一つに生活を依存しすぎている」といった声も相次いだ。「生活のインフラ化でアプリが止まる怖さ」や「便利さに依存した社会のもろさ」を改めて思い知らされたとする反応が目立っている。

 

左は、滴滴出行のアプリに表示された「ネットワークに問題が発生しました。後でもう一度お試しください」というエラー画面。右はSNSのコメント欄で、「発注を取り消せない」「車から降りられない」など、利用者の混乱を訴える声が相次いだ。2026年5月26日、中国(ネット画像)
李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!