5月4日、米軍は、ホルムズ海峡で足止めされている船舶の退避や通航を支援する「プロジェクトフリーダム」を開始した。米軍は1万5千人規模の兵士を投入し、商船の通航を支援する過程で、イラン側が発射したミサイルやドローンを迎撃したという。
同日、アラブ首長国連邦(UAE)もイラン側の攻撃を受け、複数の航空便が迂回を余儀なくされた。湾岸地域では緊張が一段と高まり、本格的な衝突に発展する懸念が強まっている。
米軍は5月4日朝、米海軍の艦艇が、米国旗を掲げる商船2隻のホルムズ海峡通過を支援し、無事に通航させたと発表した。
これは、トランプ大統領が先日に発表した「プロジェクトフリーダム」に基づく初の通航支援となった。同作戦は、ホルムズ海峡周辺に滞留している船舶が、米軍の支援のもとで安全に通航できるようにすることを目的としている。
ホルムズ海峡周辺で足止めされていた船舶のカプール船長は「船には24人の乗組員がいる。2月28日に軍事衝突が始まって以来、われわれはずっとここに足止めされている」と述べた。
米中央軍のクーパー司令官は、今回の作戦について、従来の護衛任務とは異なり、より大規模で多層的な防衛体制を取っていると説明した。作戦には駆逐艦、戦闘機、海中での監視・防衛能力、電子戦能力などが投入され、参加する米軍兵士は1万5千人に上るという。
クーパー氏は、イラン側に対し、米軍部隊に接近しないよう強く警告したが、イラン革命防衛隊は5月4日、米軍の警告に応じず、イラン側の許可なく通過する船舶は深刻な危険に直面すると警告した。
その後、クーパー氏は、革命防衛隊が米軍の保護下にある船舶に向けて巡航ミサイルとドローンを発射したと明らかにした。ただ、発射されたミサイルとドローンはすべて米軍が迎撃したという。
UAEのタンカーと石油拠点に攻撃 中東情勢が一段と緊迫
一方、UAEは同日、国営石油会社ADNOC関連のタンカー1隻が、ホルムズ海峡でイラン側の攻撃を受けたと発表した。UAE外務省は、商船への攻撃を「海賊行為」だと非難した。
UAE国防省は、同国がイラン側からのミサイルやドローン攻撃に対応していると明らかにした。UAEがこうした警報を発したのは、4月初旬の停戦以降初めて。
当局者によると、ドローン1機により、UAEの重要な石油拠点であるフジャイラ港で火災が発生した。
UAE外務省はその後、声明を発表し、「これらの攻撃は、情勢を危険な段階へと悪化させるものであり、受け入れられない侵略行為だ」と強調した。そのうえで、UAEには「十分かつ合法的な対応を取る権利」があると表明した。
航空情報サイトのデータによると、5月4日の緊張の高まりを受け、航空交通にも大規模な混乱が生じた。UAE行きの複数の便が迂回を余儀なくされた。
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