米中首脳会談控え Metaの中国AI企業買収計画が頓挫

2026/04/28
更新: 2026/04/28

Facebookの親会社Metaが、中国発のAIスタートアップ企業Manusを20億ドルで買収する計画について、中国共産党(中共)当局は規定違反を理由に差し止めた。Manusはすでに本社をシンガポールへ移し、中国での事業も停止していたが、北京当局の厳しい審査対象となり、幹部が事情聴取を受けたほか、一時、出国を制限されたと伝えられている。分析では、米中首脳会談を控えた時期に起きた今回の動きは、両国のハイテク競争の激化を反映するとともに、中共がAIなどの機微分野に対する越境規制を強めていることを示すものだと指摘されている。

Metaが昨年12月にこの買収計画を発表した。取引額は20億ドルを超えるとされている。

Manusは中国人エンジニアが創業したAIスタートアップ企業で、同社が開発した「人手を介さずに処理を進める自動化AI」技術は、シリコンバレーで注目を集める一方、北京当局の関心も集めていた。

Manusはすでに本社をシンガポールへ移し、中国国内での事業を停止したが、中共当局は今年初め、同社に対する審査に乗り出した。

フィナンシャル・タイムズ紙は先に、Manusの肖弘CEOと季逸超・最高科学責任者が今年3月、北京で当局の事情聴取を受けたと報じた。同社の事業内容が海外投資規定に抵触するかどうかが焦点になったとみられ、2人は一時、出国を制限されたという。

Metaはロイターに対し、この取引は関連法規に完全に従ったものだと説明している。

今回の差し止め判断は、トランプ氏と習近平の会談を数週間後に控えた時期に下されました。分析では、米中の技術競争が激しさを増すなか、この事案は一企業の買収計画が阻まれた問題にとどまらず、中共がAIなどの機微分野への規制を一段と強めていることを示すものだとみられている。