法務省は3月27日、外国人が日本国籍を取得する際の帰化審査の方針を見直し、4月1日から制度を厳格化すると発表した。これまで帰化申請の条件として求められていた「5年以上の居住」は、「原則として10年以上の居住」に引き上げられる。また、申請者が日本社会の一員として義務を果たしているかを確認するため、納税や社会保険料の支払い状況の確認期間も延長されることになった。
この改定により、日本国籍の取得を希望する外国人は、これまでよりも長い期間日本に居住していることを証明し、公共義務を継続的に履行していることが求められる。現在の「国籍法」では、帰化の条件として5年以上日本に住んでいることが必要とされているが、新しい方針では実質的な居住年数が10年以上に引き上げられる。法務省は、この変更について、申請者が日本社会により深く適応し、社会の一員として安定して生活しているかを確認するためだと説明している。
さらに、公共義務の履行状況の確認範囲も拡大される。現在は帰化申請の際に過去1年分の納税証明と社会保険料の支払い証明を提出する必要があるが、新制度では納税証明は過去5年分、社会保険料の支払い証明は過去2年分の提出が求められるようになる。これにより、申請者が長期にわたり税金や社会保険料を適切に支払っているかどうかがより厳しく確認されることになる。
ただし、一定の条件を満たす場合には例外も設けられる。例えば、日本に5年以上居住し、日本社会に順調に適応している国際的に権威のある賞の受賞者や、政府の委員などとして公共の利益に3年以上貢献している人物、またスポーツ選手や研究者など日本社会に顕著な貢献をした人材については、10年未満の居住でも帰化申請が可能とされている。
法務省によると、昨年の帰化申請者数は1万4103人で、そのうち9258人が帰化を認められた。国籍別では中国が3533人と最も多く、次いで韓国・北朝鮮が2017人、ネパールが695人、ブラジルが409人、ベトナムが357人となっている。
現在、日本では永住権の取得には原則として10年以上の居住が必要とされている。そのため、帰化の条件が5年というのは永住権の条件と比べて緩すぎるのではないかという意見もあった。
こうした背景から、日本政府は制度の見直しを進めており、昨年11月には高市早苗首相が法務省に対し規定の見直しを検討するよう指示した。今年1月には、日本政府が永住権および日本国籍の取得条件をより厳格化する方針を決定している。
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