トランプ米大統領は12月29日、米国への麻薬密輸船に対する継続的な作戦の一環として、12月26日より前の時点でベネズエラの麻薬船に関連する積載施設を破壊したと述べた。
月曜日、トランプ氏は記者団に対し、攻撃が行われたことを語り、それが同地域における米国の麻薬密売阻止作戦の一環であることを認めた。
トランプ氏は、イスラエルのネタニヤフ首相を招いていたマー・ア・ラゴで記者団に対し、「ボートに麻薬を積み込むドックエリアで大規模な爆発があった」と語った。
「我々はすべてのボートを叩き、今度はそのエリアを叩いた。そこは実施エリア(拠点)だ。彼らが活動を行っていた場所だが、もはや存在しない」
トランプ氏は、攻撃された場所は「沿岸沿い」であると付け加えたが、どの軍種や情報機関が空爆に関与したかについては言及を避けた。
トランプ氏は12月26日のラジオインタビューで、米軍が麻薬船の運用に関わる「大きな施設」を攻撃したと初めて言及していたが、当時は詳細をほとんど明らかにしていなかった。
数日間、この発言は主要メディアで注目されず、政権側もトランプ氏が言及した攻撃について即座に詳細を提供することはなかった。ベネズエラ当局も、報告された攻撃についてコメントしておらず、追加情報も提供していない。
報告された攻撃が正確にいつ行われたのかは、依然として不明である。
月曜日、中央情報局(CIA)の関与について問われると、トランプ氏は明言を避けた。
「それは言いたくない。誰がやったかは正確に知っているが、誰であるかは言いたくない」とトランプ氏は述べた。
トランプ氏は以前、CIAがベネズエラ国内で秘密工作を行う権限を与えられていると述べていた。
トランプ氏がこの攻撃(ベネズエラ国内の地上目標を狙ったこの種のものとしては初)について初めて言及したのは、ニューヨークのラジオ局WABCのオーナーである共和党の億万長者、ジョン・カツィマティディス氏との即興のインタビュー中であった。
大統領は、カツィマティディス氏が同局の番組「シド・アンド・フレンズ・イン・ザ・モーニング」にゲストホストとして出演していた際、不意に電話をかけたようである。
両者はまず、クリスマスに実施されたナイジェリアへの米軍攻撃について話し合い、その後、麻薬を積んでいる疑いのあるボートを攻撃することで南米からの麻薬密売を阻止するというトランプ政権の取り組みに話題を移した。
カツィマティディス氏はベネズエラの話題を持ち出し、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が退陣すれば、同国は米国により多くの石油を供給することになるだろうと述べた。
トランプ氏はこれに応じ、ベネズエラの政権は「我々の石油を奪った」とし、「さらに刑務所から何百万人もの人々を我が国に送り込んだ。刑務所から、地球上で最悪の人々の数々、トレン・デ・アラグア(犯罪組織)を送り込んだのだ。彼らは刑務所を空にして米国に送り込んだ。周知の通り、彼らは麻薬を売り、送り込んでいる」と述べた。
続けてトランプ氏は、麻薬を積んだ船舶を攻撃するという政策を導入して以来、米国への海上麻薬密輸を97.2%減少させたと語った。
「ボートを1隻叩くたびに、2万5000人のアメリカ人の命が救われる。非常に単純なことだ」とトランプ氏はカツィマティディス氏に語った。
「そして我々はちょうど、君が読んだか見たかはわからないが、船がやってくる大きな工場か大きな施設を叩いたところだ。2晩前、我々はそれを破壊した。非常に激しく叩いた」とトランプ氏は付け加えたが、施設の正確な場所は特定しなかった。
もしこの施設がベネズエラ領内に位置しているとすれば、現政権による軍事作戦の中で、初めてベネズエラ本土を標的とした攻撃が行われたことになる。
エポックタイムズはホワイトハウスと国防総省にコメントを求めたが、発行時までに回答は得られなかった。
トランプ氏の発言は、ベネズエラのマドゥロ政権を不安定化させようとする政権の一致した努力の中でなされたものである。
12月22日、大統領は、ここ数週間にベネズエラ沖で拿捕したタンカーの石油を、米国が保持するか売却するつもりであると述べた。
その石油をどうする計画かと問われると、トランプ氏は記者団に「我々が保持する。我々のものにする」と答えた。
「売るかもしれないし、保持するかもしれない。戦略備蓄として使うかもしれない」と、同氏は大型軍艦の新たな艦隊計画を発表した後の記者会見で述べた。「船も我々のものにする」
これらの発言は、ベネズエラ沖の海域を航行中に拿捕された船舶とその積荷の石油を受けたものである。トランプ氏はマドゥロ政権を外国テロ組織に指定している。
12月10日、FBI、国土安全保障捜査局(HSI)、米沿岸警備隊は、戦争省の支援を受けて最初の船舶を拿捕した。パム・ボンディ司法長官は当時、ベネズエラとイランからの制裁対象石油の輸送に使用された原油タンカーに対し、押収令状が執行されたことを認めた。
ボンディ氏はXへの投稿で、「数年間にわたり、この石油タンカーは、外国テロ組織を支援する不法な石油輸送ネットワークに関与していたため、米国による制裁対象となっていた」と述べた。
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