中国・雲南省昆明市のテーマパーク「小人国」には、全国各地から集まった百人以上の低身長症の人々が暮らしている。
低身長症とは、身長の伸びが制限され、成人しても子どものような体格のまま生活することがある病気で、原因は遺伝や発育異常など多岐にわたる。
園内では彼らが王や兵士、外交官などに扮し、童話風の城やキノコ型の家を舞台に歌や踊り、寸劇を披露している場面も見られる。社会の中では差別や就職難に直面することが多く、この仕事は生活の糧であると同時に、理解や尊重を得られる貴重な場にもなっているとされる。
出演者の中には、この場所で出会い結婚し、家庭を築いた人もいる。「外では指をさされることもあったが、ここでは安心して暮らせる。まるで第二の家のようだ」と語る声もある。
一方で、「自立の場」と評価する声がある一方で、「見世物として消費する商業モデルだ」と批判する意見も根強い。観光客の中には「子どもに戻れる場所」と歓迎する声も多く、賛否は分かれている。
童話の舞台の裏側にあるのは、社会が低身長症の人々に十分な就労の場や支援を用意できていないという厳しい現実である。
(中国・雲南省昆明市のテーマパーク「小人国」)
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