中共 幹部最大40人を処分か 10月の5中全会で

2026/08/04
更新: 2026/08/04

中共第20期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が10月に開かれる予定だ。中央政治局委員の張又俠、馬興瑞を含め、すでに失脚が明らかになっている現職の中央委員会メンバー20人余りについて、5中全会で中共党籍の剥奪を含む正式な処分が決まるとみられている。

このほか、長期間にわたり動静が伝えられていない中央委員会メンバー20人余りのうち、何人が処分対象となるかは依然として不透明である。専門家は、5中全会で党籍を剥奪される中央委員や中央委員候補が最大40人程度に上り、前例のない規模になる可能性があると分析している。

中共の公式資料によると、中共中央委員会は中央委員と中央委員候補で構成されている。いずれも中央委員会全体会議に出席し、発言する権利がある。中央委員には、中央委員候補にはない選挙権、被選挙権、議決権があるという。

中央委員会メンバー22人、5中全会で処分の見通し

大紀元の集計によると、この1年間で中共中央委員または中央委員候補22人が当局の調査対象となるか、人民代表大会の代表職を解かれるなどして失脚した。

軍関係の中央委員では、元中央軍事委員会後勤保障部長の張林が昨年9月、全人代代表の職を解かれたが、4中全会では正式処分されなかった。

元中央軍事委員会訓練管理部長の王鵬、元中央軍事委員会政法委書記の王仁華、元武装警察部隊政治委員の張紅兵は、昨年12月に全人代の職を解かれた。

中央軍事委員会副主席の張又俠と、中央軍事委員会委員兼統合参謀部参謀長の劉振立は、今年1月にそろって失脚した。元情報支援部隊政治委員の李偉と元陸軍司令員の李橋銘は2月、元中央軍事委員会装備発展部長の許学強、元西部戦区政治委員の李鳳彪、元空軍政治委員の郭普校は6月に、それぞれ全人代の職を解かれた。

軍以外では、元広西チワン族自治区政府主席の藍天立、元内モンゴル自治区政府主席の王莉霞、元中共証券監督管理委員会主席の易会満の中央委員3人が、昨年の4中全会前に失脚した。

3人は4中全会ですでに中共党籍を剥奪されており、5中全会で正式に追認される見通しである。

今年に入ってからは、元内モンゴル自治区党委員会書記の孫紹騁、元浙江省党委員会書記の易煉紅、元応急管理部長の王祥喜、元重慶市長の胡衡華、元中央政治局委員の馬興瑞も相次いで失脚した。

中央委員候補では、4中全会後に失脚した元西安市党委員会書記の方紅衛がすでに党籍を剥奪されており、5中全会で追認手続きが行われる見通しである。

元天津大学学長の金東寒は2026年1月、天津市人民代表大会代表の職を解かれた。

6月26日には、軍関係の中央委員候補で、元統合後方支援部隊司令員の王抗平中将が全人代の職を解かれた。

動静不明の20人余り、処分の行方は不透明

公に調査や処分を受けた中央委員のほか、元中共中央対外連絡部長の劉建超、元工業情報化部長の金壮龍、元中央軍民融合発展委員会弁公室常務副主任の雷凡培の3人は突然解任され、その後の処遇は明らかになっていない。

大紀元の整理によると、長期間にわたり「失踪状態」の軍関係の中央委員には、少なくとも次の上将12人が含まれている。

元東部戦区政治委員の劉青松、元南部戦区司令員の呉亜男、元南部戦区政治委員の王文全、元西部戦区司令員の汪海江、元北部戦区司令員の黄銘、元中部戦区政治委員の徐徳清、元海軍司令員の胡中明、元ロケット軍政治委員の徐西盛、中央軍事委員会統合参謀部副参謀長の徐起零、元中部戦区司令員の王強、元空軍司令員の常丁求、元軍事科学院院長の楊学軍である。

さらに、元国防大学政治委員の鍾紹軍、チベット軍区司令員の王凱、元新疆軍区政治委員の楊誠、元中央軍事委員会国防動員部長の劉発慶、元中央軍事委員会科学技術委員会主任の趙暁哲の中将5人も含まれている。

昨年の4中全会では、複数の軍関係の中央委員候補が中央委員への繰り上げ対象から外された。このうち、元中央軍事委員会弁公庁主任の方永祥、元ロケット軍副司令員の王立岩、北部戦区陸軍司令員の石正露といった3人の中将は、現在も公の場に姿を見せていない。

香港紙「明報」は、ユーチューバー「中規中矩」の分析を引用し、動静不明となっている中央委員についても、5中全会で処遇が明らかになる可能性があると報じた。

昨年の4中全会では多くの軍高官が欠席したが、当時は軍内部の粛清と再編が難航していたうえ、張又俠と劉振立もまだ在任していたため、大規模な処分を進めにくかったとしている。

同紙は、現在は処分をためらう事情がなくなったとして、5中全会で中央委員会から除名される人数が30人前後に上る可能性があると分析した。実現すれば前例のない規模となる。

中国問題専門家の李林一氏は大紀元に対し、動静が途絶えているメンバーの一部が、5中全会で正式に中央委員会から除名される可能性は排除できないと述べた。

すでに調査が公式発表された人物が22人、動静不明者が23人に上ることから、党籍を剥奪される人数は22人や30人にとどまらず、多ければ40人程度に達する可能性があると指摘した。

ただし李林一氏は、2023年と2024年に相次いで解任され、その後の動向が分からなくなった軍需産業関係の中央委員候補について、処分が公表されていない例も挙げた。

元中国航天科工集団董事長の袁潔と、元中国船舶集団董事長の温剛は、3中全会と4中全会のいずれでも党籍を剥奪されなかった。

このため、動静不明者のうち、最終的に何人の処分が正式発表されるかは、依然として不透明だ。党籍剥奪が発表されない人物については、公表せず内部で処理された可能性もある。

中央委員会メンバーの失脚、前例のない規模

昨年の4中全会では、中央委員と中央委員候補の計14人が中共党籍を剥奪され、1回の中央委員会全体会議で処分された人数として過去最多となった。

このうち中央委員は、元中央軍事委員会委員兼中央軍事委員会政治工作部主任の苗華、元中央軍事委員会政治工作部常務副主任の何宏軍、元中央軍事委員会統合作戦指揮センター常務副主任の王秀斌、元東部戦区司令員の林向陽、元陸軍政治委員の秦樹桐、元海軍政治委員の袁華智、元武装警察部隊司令員の王春寧である。

中央委員候補は、元ロケット軍政治工作部主任の張鳳中、元農業農村部長の唐仁健、元山西省党委員会副書記兼省長の金湘軍、元雲南省党委員会常務委員兼副省長の李石松、元青海省党委員会常務委員兼政法委員会書記の楊発森、元上海市党委員会常務委員兼浦東新区党委員会書記の朱芝松である。

大紀元の集計によると、中共第20回全国代表大会で選出された中央委員会は、発足時に計376人で構成されていた。内訳は中央委員205人、中央委員候補171人である。

このうち、これまでに70人近くが粛清され、全体の約2割を占めている。中共の「文化大革命」が終結した1976年以降、1期の中央委員会で失脚した人数とその割合はいずれも過去最高である。

米ワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所の集計によると、2022年以降、中共軍の高級将官約100人が解任されたか、公の場から姿を消した。軍指導部の約半数のポストに影響が及んだとされている。

これほど大規模な軍指導部の変動は、中国の現代史上、前例がないとしている。

習近平は中共第18回全国代表大会後、1期目と2期目に反腐敗運動を強力に進め、主に江沢民派や共青団派の人物を粛清した。

しかし3期目に入ると、習近平自身が選んだ中央委員会メンバーが相次いで失脚している。その中には、習近平派とみられていた人物も多く、特に軍内で習近平に近いとされた人物が多数含まれている。

習近平が自ら抜擢した高級将官も相次いで粛清され、現在の中央軍事委員会には、主席の習近平と副主席の張昇民しか残っておらず、ほかの5人は全員失脚したとされている。

オーストラリア在住の研究者、袁紅冰氏は先ごろ大紀元に対し、習近平が10年以上にわたって続けてきた大規模な粛清は、名目上は反腐敗運動であるものの、実際にはすべての中共官僚に絶対的な忠誠を求めるものだったと述べた。

しかし、ある人物が別の人物に絶対的な忠誠を尽くすことは現実には不可能であり、こうした要求自体が人間の本質や基本的な政治論理に反していると指摘した。

袁紅冰氏は、習近平の側近が相次いで粛清対象となっていることが、習近平の不安と疑心暗鬼を一段と強めていると分析した。

唐兵