複数の報道によると、アメリカは麻薬密売組織の取り締まりを強化するため、F-35ステルス戦闘機10機をプエルトリコに派遣するよう命じたことが明らかとなった。
米軍は9月2日、ベネズエラからの麻薬運搬船をカリブ海で撃沈し、乗っていた麻薬密売に関与したとされる11人が死亡した。また4日には、ベネズエラ空軍の戦闘機2機が米海軍駆逐艦から極めて近い上空を低空飛行し、緊張がさらに高まっている。
アメリカのトランプ大統領は「もし彼らが我々を危険にさらすのであれば、撃墜することになるだろう」と強い姿勢を示した。
5日には、トランプ大統領がマドゥロ政権に対し、カリブ海に展開する米軍艦への接近を目的とする航空機を派遣しないよう警告した。また大統領は、マドゥロ政権がアメリカに大量の麻薬を流入させ、加えて凶悪犯を送り込んでいると非難した。
トランプ大統領は「何十億ドル規模の麻薬がベネズエラから我々の国に流れ込んでいる。彼らは刑務所を開放し、殺人犯やトレン・デ・アラグア(べネズエラのギャング組織)のメンバーなど、最悪の犯罪者をアメリカへ送り込んでいる」と述べた。
また、トランプ大統領は麻薬対策に断固とした姿勢で臨むことを重ねて強調した。
アメリカ国防総省は4日、カリブ海の国際水域を航行中の米海軍駆逐艦上空をベネズエラのF-16戦闘機2機が低空で飛行したことを確認し、この行為について「極めて挑発的だ」とコメントした。
ロイター通信は5日、複数の報道で、米国軍がF-35戦闘機10機をプエルトリコに配備したと報じている。
情勢が一段と緊迫する中、5日、ベネズエラ国内では民兵の募集が始まった。一方、こうした動きにもかかわらず、ベネズエラ国民の生活に目立った影響は出ていないようだ。
看護師のジョナ・サンチェスさんは「私たちは普段通りの生活を送っている。確かに問題はあるが、それは大統領の責任であり、庶民には関係ない。人々は日々落ち着いて暮らしている。戦争の話をすることはあるが、日常は以前と変わらない」と語った。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。