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中国 先月は杭州でも「糞水混入」疑惑

蛇口をひねると「墨汁」? 中国各地で続く「危険な水道水」

2025/08/29
更新: 2025/08/29

【閲覧注意】本記事には、不快に感じる内容があります。食事前の読者はご注意ください。

山東省煙台市桃村鎮で8月23~24日、住民が蛇口をひねると流れ出たのは透明な水ではなく「墨汁のような黒い水」だった。悪臭も漂い、到底飲めるものではない。当局は「水管の破裂」と説明し、「汚染ではない」と主張したが、住民からは「水が外に漏れるなら分かるが、墨汁が逆流する理屈はない」と猛反発が起きている。

住民たちは次々と「墨汁のような水道水」を撮影してSNSに投稿し、「これは飲み水か、それとも墨汁か」と皮肉が飛び交った。住民は我先にとスーパーに押しかけ、水を買い占めた。

 

住民が撮影した「黒水」の映像。(左)便器から流れ出た黒い水、(右)蛇口から噴き出す黒水。2025年8月23日、山東省煙台市棲霞市桃村鎮(SNS映像よりスクリーンショット)

 

しかし、こうした事態は今回に限った例ではない。先月、浙江省杭州市では水道水から強烈な悪臭が漂い、「糞水が混入したのでは」との疑惑が広がった。内部告発で「異常を把握しながら隠蔽した」との情報が広がり、当局は「水道料金5トン分の減免」で幕引きを図ったが、市民の怒りと不信は消えなかった。

 

「悪臭漂う」水道水と、買い占めに走る市民たち。2025年7月16日、中国浙江省杭州市(映像よりスクリーンショット)

 

山東でも7月、日照市で泥水が蛇口から噴き出している。原因は「干ばつ」や「管の老朽化」と説明されたが、被害者への補償は最小限にとどまった。

 

山東省日照市五蓮県で住民の蛇口から黒水が噴き出した様子、2025年7月23日(ネット映像よりスクリーンショット)

 

飲料水の安全は命に直結する。それにもかかわらず当局は、異臭漂う水を「問題なし」と押し通し、不信を濁らせ続けている。市民の間では「水が黒いのは一時のこと、心が黒いのが一番恐ろしい」との声が広がっている。

 

「ろ過すると糞便のような黄褐色の異物が出た」と訴える杭州市民の投稿より、2025年7月、浙江省杭州市(スクリーンショット)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!