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英大学に中共の影 留学生に同級生の監視を強要

2025/08/06
更新: 2025/08/06

英シンクタンクが発表した最新の報告書によると、イギリスに留学している中国人学生は中国共産党(中共)当局から圧力を受け、同級生を監視し、中共にとって敏感な議題について討論することを抑制するよう求められている疑いがある。中共の官僚は教授に対しても、特定の話題に触れないよう警告したことがあると報告している。この報告書は、イギリスが大学における言論と学術の自由を積極的に守ることを求める新たな法案を通過させた直後に発表した。

英シンクタンク「UKチャイナ・トランスペアレンシー(英中透視)」が公表した調査報告書によると、イギリスの大学に留学している中国人学生は、中共からの圧力により、同級生を監視し、中共当局が敏感と考える議題について討論しないよう要求されているという。また、中共の官僚は教授に対しても、教室で特定の議題について討論を避けるよう警告したことが明らかにされている。

報告書では次のように述べている。
「中国に関する研究は、中共による広範な影響力の行使や干渉、さらには嫌がらせを受けている。これらの行為は、この分野の研究成果を歪める要因となることが多く見受けられる」

さらに報告書では、一部の大学や研究機関が中共からの財政的支援に依存していることが、こうした問題を一層深刻化させていると指摘している。

最近、イギリスでは、大学に対して言論および学術の自由を積極的に保護するよう求める新たな法案を可決した。この法律により、違反した場合には数百万ポンド規模の罰金を科すことになる。

イギリスの大学監督機関である学生局(OfS)は、言論および学術の自由が高等教育における核心的な価値であると述べ、新たに制定された法案は、各大学に対してこれらの原則をより積極的に擁護するよう求めている。また、外国機関との協力においても、妥協はあってはならないと強調している。今年、学生局はサセックス大学に対して58万5千ポンドの罰金を科したが、これは大学が言論の自由を守る責任を果たさない場合、「結果に直面する」ことになるという警告となっている。

イギリス教育省のジャッキー・スミス技能相は、外国勢力がイギリス国内の人々を威嚇したり、嫌がらせをしたり、傷害を加えたりする行為は決して容認しないと強調した。また、イギリス政府は学生局と連携し、大学がキャンパス内であらゆる形態の外来干渉を防ぐための支援を行い、イギリスの高等教育が自由な環境を維持できるように取り組んでいくと表明した。