7月25日、中国・北京と河北省が記録的な豪雨に見舞われた。
北京では一部地域で道路が膝から腰まで冠水し、通勤や生活に大きな影響が出ている。
(北京市の被害状況)
さらに深刻なのが、河北・涿州市の浸水状況だ。市内の道路は川と化し、車も住宅も水没し、一昨年の悪夢が再び現実となり、住民からは「またか」「もう限界だ」と怒りと絶望の声が噴き出した。広範囲に及ぶ被害に、過去の教訓が何ひとつ生かされていない現実が、多くの市民を打ちのめしている。
(河北省涿州市の被害状況)
2023年7月末、涿州市では台風による豪雨に加えて、北京市が上流から放流を行った結果、市全体が突然水に沈み、水深は最大で4〜5メートルに達し、多くの住民が家や財産を一瞬で失った。政府は賠償を約束したものの、いまだ補償は届かないのだ。
再び同じ災害が襲った今年、「何も守られていない」「もう生きる希望がない」と訴える声が絶えない。残るのは借金だけ――そう語る人々の心には、怒りと諦めがまたも静かに積もった。

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