防衛省統合幕僚監部は7月15日、前日の14日に日本海、オホーツク海、東シナ海の3つの海域で領空侵犯の恐れがある航空機に対し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)を実施し、対応にあたったと発表した。
対応したのは航空自衛隊北部航空方面隊の部隊であり、対象航空機の接近を受けて我が国の空域を守るために必要な措置として発進したという。統合幕僚監部は、「防衛省・自衛隊は、我が国の領域と国民の皆様の平和な暮らしを守るため、24時間365日体制で対応に万全を期す」とSNS上でコメントした。
今回の発表では、対象となった航空機の国籍、飛行経路、領空からの距離など、具体的な情報については明かされていない。
航空自衛隊は、周辺国の軍用機などが日本の防空識別圏付近を飛行した場合、レーダーや地上施設での監視を基に必要に応じてスクランブルを行う。こうした措置は日本の主権に基づく正当な防衛行動であり、国際法上も認められている。
防衛省が今年度までに公表してきた情報によれば、近年は中国やロシアの軍用機による活動が増加傾向にあり、航空自衛隊による緊急発進の回数も高止まりしている。2024年度には年間704回のスクランブルが実施され、そのうち中国機に対するものが約66%、ロシア機に対するものが約34%を占めていた。
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