9日、羽田空港のターミナルビルを運営する日本空港ビルデングは、鷹城勲会長(81)と横田信秋社長(73)が同日付で辞任したと発表した。
同社の子会社「ビッグウイング」が、マッサージチェア設置業務などをめぐり、コンサルティング会社「アネスト」に対して、総額約2億円を支出していた疑いが浮上し、日本空港ビルデング側が社内調査を進めていた。9日午後に、会見を開いて、調査結果を公表する予定だ。
アネストは、2016年までの5年間で、ビッグウイングから約1億円の業務委託費を受け取ったが、実際の業務は、下請けの健康機器販売会社が行ったとされ、こうした取引に対し、東京国税局は、実態のない経費計上と判断し、ビッグウイングに対して、約1億円の所得隠しを指摘した。
読売新聞によると「アネスト」は古賀誠・元自民党幹事長の長男が営んでおり、委託費を支払っていた空港ビル社の100%子会社「ビッグウイング」による所得隠しとともに、疑惑に関わる双方が、MC事業を巡り、税務上の問題を指摘され、東京国税局は、アネストに対し、無申告加算税や過少申告加算税を含め、法人税など計約4千万円を追徴課税した。
今回の辞任は、こうした一連の問題に対する経営責任を取ったものとみなされた。
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