最近、中国の四川省成都市に政府資金で成都市に100億元(約2071億円)かけて退役幹部用の「休養基地」が立てられることが入札公告で明らかになった。100億元といっても土地代は別で、総工費ははるかにかかっている。
中国経済がどん底状態になっている最中に、こうした退役幹部用のレジャー施設建設の話題は多くのネットユーザーの間で話題となり、中国SNSのウェイボー(微博)でもトレンド入りした。
ネット上のコメントには「庶民はこんなに苦しんでいるのに共産党老幹部の休養地建設にこれほどの大金かけるとは」との憤慨コメントも殺到。SNS上では中国共産党特権階級への批判の嵐となった。
すると、翌日には関連話題は削除された。
当局は何を恐れているのか?
中国共産党がは中国の政権を奪取して以来、その各級幹部はあらゆる特権を享受してきた。
いっぽうで、中国の農民には何の老後の保障もない。
「動けなくなった時のために、動けるいまのうちに少しでも働いて貯金しておかないといけない」というのは中国の高齢の労働者の口癖だ。
中国メディア「新浪財経」によると、昨年末時点で、中国のほとんどの省の農村部の年金は月200元(約4千円)未満、6つの省では月120元(約2500円)未満である。月300元(約6200円)以上もらえるのは上海、北京、天津などごくわずかな地区だけだ。
いっぽう、公式の統計データによれば、2022年の中共組織・機関からの退職者の平均年金は月6099元(約12万6千円)と、企業からの退職者の3148元(約6万5千円)の約2倍もあるのだ。
【北京大学国際医院のVIP(共産党老幹部)の病室)】
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