18日午前8時前、中国吉林省白城市にある白城市滑冰館「アイススケート場」の屋根が崩落する事故が起きた。
崩落した白城市アイススケート場は2017年に建設許可を得て、2019年末から使用を開始している、今回の崩落までわずか4年しか経過していない。
ネットに投稿された現場の様子を捉えた動画のなかには、屋根がすっぽり無くなった建物の姿があり、崩落後、現場は粉塵やほこりが立ち込めた。
崩落当時は職員の出勤前であったため、「いまのところ死傷者はいない」と現地当局は発表している。
また、崩落原因については、「屋根の変形」とされており、「施工品質に問題がある可能性がある」と現地当局が「珍しく」認めているのだ。
近年、中国のスポーツ施設の屋根の崩落事故が相次いでいるため、ネット上では「またか」と嘆きが広がっている。
「建設されてからまだ日が浅いのに、絶対おから(手抜き)工事だ」と疑う声があちこちから上がっており、ほかには、「今回は雪も雨も降ってないぞ、さあどうする? 空気の重みで崩れたってことにするのか?」といった当局を皮肉るコメントも多く寄せられている。
というのは、過去に起きた「スポーツ施設の屋根崩落」の際に、当局は決まって、「雨や雪のせい」としてきたからだ。
なお「おから工事」とは手抜き工事のことで、中国では、住宅の品質や企業の社会的責任よりも、利益追求をはるかに優先する建築業者が多く、豆腐のおからのように、手で砕けるほどもろい「おから工事(豆腐渣工程)」と呼ばれる手抜き工事の住宅が、以前から大きな社会問題となっている。
近年、中国各地で病院やスーパーマーケット、スポーツ施設の屋根が崩落する事故が相次いでいる。
昨年11月、中国黒竜江省ジャムス市(佳木斯市)のスポーツクラブの体育館の屋根が崩落し、少なくとも3人が死亡し、1人負傷したと報じられている。
昨年7月、中国黒竜江省チチハル市の中学校の体育館の屋根が崩落した。当時館内で練習をしていた女子バレーボール部の生徒や教員ら11人が死亡したと報じられている。
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