29日午後、河北省秦皇島市の全体が発生源不明の「異臭」に包まれた。突然発生した正体不明のガスを吸い込んだ住民が咳や鼻水、クシャミ、頭痛などの不快感を訴え、街じゅうに市民の咳をした時の音が響きわたった。
漂う異臭については「まるで唐辛子ラーメンのように刺激的なにおい」と表現する人は多い。
「何かの有毒ガス漏れでも発生したのか」と市民は不安におびえている。関連トピックスは30日、中国SNSのトレンド入りした。
「異臭事件」については複数の中国メディアが取り上げているが、いずれも現地当局の「調査中や原因は突き止めた」という声明だけを伝え、その原因については報じられず、また後続報道も一切なく、市民に対して「外出を控えるよう」勧めているだけだ。
そうしたなか「せめてそれが有毒有害ガスであるかどうかだけでも教えてほしい」という声や、当局の不誠実な対応に「何を隠している?」と非難の声もあがっている。
(現地の様子)
近年、中国のあちこちで「未知のガス」事件が相次いでいるが、当局は原因について説明せず、無責任な態度に国民の不満は高まっている。
先月24日も山東省淄博市の村「周村」では、村民たちが正体不明のガスによる喉の痛み、咳、息苦しさ、めまい、嘔吐などの症状を訴えた。翌日、現地当局は、「原因は軍隊が訓練する際に使用された催涙ガス弾であり、人体に影響はない」と主張したが、「人体に害がないわけない」と「不服」を唱える声も多く上がっている。
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