社会問題 怖すぎる「執念」

「自動駐車モード」中の中国産EV トラックに追尾し擦りながらも強引に駐車

2024/10/12
更新: 2024/10/12

中国当局がコントロールする公認の「愛国ハイテク企業ファーウェイ」、その電気自動車(EV)の「問界AITO)」に対して、「故障」や「事故」を訴える所有者の投稿が、ネット上で多くみられるという。

今月10日にネットで拡散されている「某駐車場の監視カメラ映像」のなかには、「自動駐車モード」中にトラックを追尾して、車体を擦りながらも強引に駐車する「問界」の姿があった。その一部始終をすぐそばで目撃したタクシー運転手は「あきれ顔」だった。

「障害物があろうが関係ない、押しのけるまで」という、何が何でも駐車スペースに入ろうとする「問界」の「執念」が、画面越しでもひしひしと伝わってくる。「障害物が人だったらと考えると、怖すぎる」など衝撃や不安を覚えたという人も少なくない。

 

(「自動駐車モード」中にトラックに追尾し、擦りながらも強引に駐車する「問界」)

 

5月にも同様の事故

5月にも「問界(AITO)M7」(5か月前に購入した新車)が「自動駐車モード」中に、トラックと衝突する事故が起きていた。

中国のネットから封殺されている事故の様子だが、それを捉えたドライブレコーダー映像のなかには、「自動駐車モードに入った」という車のシステムが発する声がした後、目の前にある大きなトラックに向かって突き進む様子が記録されていた。

 

(2024年5月13日、駐車場内で起きたファーウェイEV「AITO M7」によるトラックとの衝突事故)

 

スマート運転システムが「突然ダウン」

このほか、「問界(AITO)M7」のスマート運転システムが「突然ダウンする」「頻繁に再起動する」と訴える所有者も相次いでいる。

9月9日に新車購入したという河南省平頂山市の女性は、「買ってからあまり乗ってないのに、2度も故障している」と訴えている。

「9月25日に自動運転モードで走行中に、突然システムがダウンして自動運転機能がマヒした。間一髪で人間の自分が運転を引き継いだから幸い事故には至らなかった」という。

故障の後、説明を求めた彼女は、メーカーから真摯な対応を得られず、車は何度も解体されて調査したのに、未だに故障原因はわからない。ついには、調査結果まで報告しなくなったため、彼女は怒って中国メディアに訴え、ようやく「車の購入代金の返却に応じてくれた」という。

(「自動運転モード」で走行中に突然システムがダウンして自動運転機能がマヒしたと訴える所有者の女性)

 

別の「問界(AITO)M7」の男性所有者の場合、「買ったばかりのM7を運転してたら、突然システムがダウンし再起動、スマートシステムが使えなくなった。販売店へ持ち込んでも原因不明と言われ、いまは仕方なく手動で運転している」という。

 

涙の教訓

中国国内では、質疑を許されない「愛国ブランド・ファーウェイ」製品に関する苦情はたいてい検閲に遭う。

相次いで指摘されるファーウェイ製品の品質問題や「口封じ」の教訓として、「今後EVを買うならやはりテスラを買うべきだ。何か問題が起きれば、国を挙げて大々的に報じてくれる。しかし、国産メーカーだとSNSに投稿することすらできず、泣き寝入りするしかない」という声も上がっている。

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!