中国の反体制派いわく、「今年の『国慶節(10・1連休)』は今まで受けてき特別待遇とは違う」
例年であれば、「10・1連休」のようなセンシティブ(敏感)な日が近づくと、普段から当局に目を付けられている人権活動家や反体制派といった当局にとってやっかいな「監視対象」らは、面倒を起こさないよう、彼らに対する本格的な監視体制による「安定維持」が行われる。
しかし、「今年は北京から遠ざけるための『強制旅行』ではなく、自宅軟禁」、「監視要員の数も例年より少ない」など、監視対象への扱いに変化がみられた。
これまで敏感日が近づくと、北京などの要人が集まる地点から彼らを遠ざけるために「被旅行」、つまり他の場所へ旅行を強制し、こうした場合の交通費などの経費は政府持ちだった。
しかし、地方政府が深刻な財政難に陥っているため、過去のように「監視対象」に旅行を強制する余力がもはや残っていないようだ。
「天安門事件」35年周年控えた今年6月も、著名な人権弁護士である浦志強氏や反体制派アーティスト季風氏ら一部の「重点監視対象」は「今年は例年のように『被旅行』ではなく、その代わり、自宅軟禁」させられていた。
今月1日から始まる「10・1連休」の初日、北京の自宅で軟禁されている中国の著名な女性ジャーナリストの高瑜(こう ゆ、80歳)氏はX(旧ツイッター)を通じてこう訴えた。
「75年来、私は初めて完全に封鎖された『10・1』を過ごしたよ」
「電話やメールはできないし、テレビも見られない、ネットショッピングさえも許されず、タクシーにも乗れない。そして携帯に認証コードも届かず、QRコードをスキャンすることもできない。ウィーチャット(中国SNS/微信)では友達の輪への情報共有やグループチャットへの参加は永久禁止、ダイレクトメッセージ機能も1年半も禁止されている」
また武漢市に住む人権活動家の李さんはNTD新唐人テレビに対し、「中国共産党政府はついに資金が底をついたようだ。自分を監視する要員は減らされ、今年はわずか1人だ」と明かしている。
李さんも連休前から「連休期間中は地元を離れないよう」関連部門から求められていた。
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