社会問題 実名告発も「可」の現地ベテラン弁護士「児童病院1ヶ所だけでも、不審な死を遂げる子どもは過去10年で500人以上」

扁桃腺の手術受けた10歳女児が突然死 遺族は「病院による臓器収奪」を疑う=中国

2024/08/27
更新: 2024/08/27

今月6日、中国黒竜江省ハルビン市の病院で、「扁桃腺手術」受けた10歳女児が死亡した。

病院によれば、死因は「肺出血」となっているが、遺族は病院側が臓器収奪を目的とした故意に殺害したと疑い、真相の究明を求めて、SNSで世論に助けを求めている、

死亡した女児・林沐語ちゃんは、寝る時いびきをかいていた。そのため両親に「扁桃腺が腫れているのでは」と病院(「北京児童医院黒竜江医院」)に連れていかれ、そこで手術を受けることになった。

女児が受けた扁桃腺の手術はとても簡単で低リスクな手術で、からだに負担の少ない優しい手術だ。基本的に手術中の出血はなく、組織への外傷も少ないことで知られる。子供にも負荷の少ない手術のはずだった。

しかし、女児は死亡した。

林沐語ちゃんの母親の湯さんは21日、中国メディア「現代快報」に対し、事件の経過について説明した。

 

(以下一部邦訳)

死亡した林沐語ちゃんの両親による「真相究明を求める」自撮り動画。2人とも自らの身分証を手にしている(NTD新唐人テレビより)

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手術の日、娘は午後12時40分に手術室に入った。1時間後、医師から「手術はうまくいったので安心していい」と告げられた。

しかし午後4時30分になると、医師から「子どもが咳き込んでいて、肺から出血している」「ICUに入院させる必要がある」ことを告げられた。

午後4時40分頃、私たち夫婦は「手術室に入るよう」呼ばれ、そこで「顔は黒くなり、口のなかが血だらけの我が子」に会った。その手術室には10人以上の医師がいた。

それから私たち夫婦は「手術室から出るよう」命じられ、10人以上の警備員が私たちを追い払った。

その10分後、医師から「瞳孔が開いているから救命する価値はもうない、中に入って最後に子どもの顔を見るよう」告げられた。

死因に疑問を持っていたため、検死に同意した。検死予定日の前日に「娘の頭の中や胸の中身がすべて取り出されている」ことを知らされた。

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「子どもが死亡した病院では5月にも子ども1人が治療中に死亡している。この病院では人殺しをしているのか?」と母親は病院を糾弾し、真相究明を求めている。

真相は、いったい何であったのだろうか? 中国共産党の体制下では、遺族が真相を得られるのは非常に難しいだろう。

 

臓器収奪

ネット上には、「扁桃腺手術を受けて死亡した女児」の事件と、食卓に上がる「人肉」事件や臓器収奪事件との関連性を指摘する投稿が多く上がっている。

中国問題に詳しい横河氏は、「『ハルビン児童医院』は臓器摘出で最も悪名の高い『天津第一医院移植センター』と共同で大規模な小児肝臓移植イベントを開催したことがある。ハルビンには臓器収奪に関与している病院もいくつかある」と指摘。

オーストラリア在住の学者・李元華氏も、「中国の病院が子供の臓器を盗んで売る、これは定着している金儲けの手順になっている」と話す。

 

2022年6月に学校を出た後失踪し、「腎臓がなく、胴体だけ」の姿で発見された少年、謝昌楊くん(当時15歳)の生前の写真を抱きかかえる父親(画像右)(SNSより)

 

「必要があれば、実名で告発してもいい」と決意する、X(旧ツイッター)のユーザーの「Shiawn」は、次のようにゾッとする事実を明かしている。

「自分はハルビン市で30年弁護士をしているが、『下痢をした子がハルビン児童医院に入院治療して、数日後に謎の死を遂げた件』について多くの親から相談された。あの病院では過去10年で少なく見積もっても500人の子供がそのような状況で亡くなっている」

近年、中国では大量の若者が失踪するケースが見られ、ほかにも、元気だった若者が突然、謎の死を遂げ、その遺体は家族が見る前に、当局によって火葬されるケースが頻発している。

「内臓がそろっているかを家族に確認させる時間も与えてくれない」と非難の嵐のなか、いっぽうで、中共官製メディアでは「脳死した市民の臓器が何人もの人を助けた」といった趣旨の「美談」を頻繁に報道している。

メディアが報じた脳死したドナーのなかには、「足を骨折しただけ」といったどう考えても命に関わるようなケースではなくても、入院治療中に突然「脳死」してしまうのだ。そのような「美談」を聞いた民衆はゾクゾクとした寒気を感じるという。

「臓器提供を受ける人との相性がマッチングしたから脳死させられたのではないか」の疑いが限りなく大きく、そして真実味を帯びてきており、「臓器移植」が普及すればするほど、「自分や家族が次のドナーになりかねない」と中国人の間で不安がどんどん広がっている。

華人圏のSNSには「もう中国の病院になんか、いくな! そこは臓器収奪の狩場になっているから」と呼びかける声が広がっており、「地獄」に変わった中国の現状に、多くの人は心を痛めている。
 

病院入院中に「臓器狩り被害」に遭ったと思われる不可解な死遂げた8歳女児・王思竣ちゃん生前の画像と泣き寝入りするしかない遺族、2024年6月。(遺族によるSNS投稿より)

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!